指輪物語とは


指輪物語とはイギリスのオックスフォード大学の教授John Ronald Reuel Tolkien氏が
書き記した大人のためのファンタジー小説です。もともとは自分の子供に語って聞かせた
「ホビットの冒険」の続編として書いたものらしいですが、とても重厚で深い物語となりました。

あらすじ

ホビットの冒険

主人公はホビットのビルボ・バギンズ氏、13人のドワーフと魔術師ガンダルフにつれられて
ドワーフ達がその昔、竜スマウグに追い出された故郷のエレボール山へ祖先の財宝を求めて
旅に出ました。霜降り山脈で仲間と離れ離れになるが洞窟の中でゴクリと会い、
姿の消える指輪を手に入れました。再びドワーフ達と合流したビルボは、その指輪の力を使い
幾度となく一行の危機を救い、ついにエレボール山へ到着しました。指輪の力で姿を消しながら
竜から財宝を一つとってきます。宝物が無くなったことに気がついた竜は怒り狂い
近くの町のエスガロスを襲い、矢で射られ死んでしまいます。エスガロスの住人は
被害を受けたのだから竜の財宝は自分達のものと主張し、危うくドワーフとの
戦争になるところでしたが悪しき軍勢の襲来に共同で対抗しこれを撃退します。
竜の財宝を分け、ビルボは自分の家へと帰り幸せに暮らしました。

指輪物語:旅の仲間

ビルボ111歳の誕生日の日に、ビルボは姿を消す指輪を甥のフロドに譲り渡し姿を消します。
指輪を譲り受けたフロドのもとにガンダルフはその指輪が「一つの指輪」であり
かの冥王が探し求めている暗黒の力であることを知らされる。早いうちに旅に出るように
ガンダルフは言い、旅立ちまでに戻ってくると出かけていった。フロドは引越しを装い
旅立ちの準備を行うが、ガンダルフは戻ってこないうちに、旅立ちの日が来てしまった。
ガンダルフがいないまま、旅立つことにしたが、すでに指輪の幽鬼が近くまで迫っていた。
旅の途中、古森で危機に陥ったところをトム・ボンバディルに助けられ、粥村では
野伏の馳夫と会い、旅の道連れになります。風見が丘丘陵で指輪の幽鬼に襲われ、
思わず、一つの指輪をはめてしまったフロドは呪われた剣にて刺されてしまいます。
急いで、最初の目的地である「裂け谷」へ向かう。途中裂け谷のエルロンドの館より
来たエルフと会いその護衛を受けながら、ブルイネン川の渡しで指輪の幽鬼に追いつかれます。
指輪の幽鬼が渡しを渡り始めたところを川の水を氾濫させ、敵を押し流してしまいました。

フロドが目を覚ますとエルロンドの館におり、ガンダルフが傍らにいました。
十分な休養を取った翌朝、会議が行われすべてが明らかにされます。
サウロンはゴクリから一つの指輪のことを聞き出し、小さい人が持っていることを知ったこと、
白の会議の長のサルーマンが一つの指輪の力に魅せられガンダルフを欺いたこと、
ドワーフの国にも冥王の使者が来たこと、ゴンドールで予兆の歌を聴いたことなどです。
一つの指輪は滅ぼさなければならず、それはそれを鍛えたオルドロインでなければ破壊できません。
そこで9人の指輪の幽鬼に対して、9人でその使命を果たすために東に向かうことになります。
指輪所持者のフロド、フロドの庭師のサムワイズ、ホビット庄からついてきた親戚のピピンとメリー
賢者のガンダルフ、ヌメノールの王の末裔のアラゴルン、ゴンドールの執政の息子ボロミア、
エルフのレゴラスとドワーフのギムリの9人です。
裂け谷を出立した一行は霜降り山脈を越えるべく、赤角口を越えようとしますが
邪悪の意志のためか雪に阻まれ進めません。ガンダルフは山の下をくぐって行くため
モリアを通る道を選びます。モリアは昔ドワーフが掘った大帝国ですが、
暗き恐怖を呼び起こしたため、廃虚となりました。
一行はモリアを進み、もうすぐ出口というところでオーク達の襲撃を受けます。
オーク達の襲撃をかろうじて逃れますが、デュリンの禍いであるバルログが現れます。
ガンダルフはバルログを橋を壊すことで奈落に落としますが鞭で巻かれ、一緒に落ちていきました。
一行はガンダルフを亡くしながらも、モリアを脱出します。
一行はモリアをでたあと、エルフ達の森であるロスロリエンに入ります。
そこで、ガラドリエルの歓待を受けます。彼女は三つの指輪の一つネンヤの持ち主でした。
ロスロリエンで休養をした後、一行は贈り物と、エルフの糧食「レンバス」エルフのマント、
エルフの船を貰い、アンデュイン河を下っていきます。10日後、旅の分岐点となる地点に
到着しました。ここで、モルドールの国に向かうか、ゴンドールに向かうか決めねばなりません。
道は指輪所持者のフロドの選択に任されました。だれ一人彼を一人で望みのない使命に
送りだすつもりがないからです。彼は考えるため一人になりました。
そこへボロミアが現れ、指輪を奪おうとします。彼は指輪の力に魅入られたのです。
フロドは指輪をはめ一行から離れます。他の人にも影響を与えることを恐れたのです。
一行はばらばらにフロドを探しに行きますがサムはフロドの意志に気がつき彼についていきます。

指輪物語:二つの塔

フロドを探してばらばらになった一行はオークどもに襲われます。アラゴルンが戻ってみると
ボロミアが死にかけています。彼はホビット達がオークに連れていかれたと語り事切れます。
アラゴルンはフロドとサムが二人でモルドールの国へ使命を果たすため出かけたことに気がつき、
もはや、彼らが自分の運命と分かれたことを知り、ピピンとメリーを救うためにオークの追跡を始めます。
ファンゴルンの森の近くでローハンのエオメルと会い、彼らがオークを全滅させたことを知り、
その中にホビット達がいなかったので彼らが森に逃げ込んだ推測します。
森では白き魔術師として戻ってきたガンダルフと再会します。彼は暗い穴の底から
地上までバルログを追い、ついに彼をしとめ、戻ってきたのです。
ガンダルフはホビット達が無事であるといい、一行をローハンのセオデン王の元へつれて行きます。
王には蛇の舌と呼ばれる家臣がおり、彼が王に悪言を与え、弱らせていることを
ガンダルフは白日の下にさらします。王は生まれ変わったかのように元気となり、
サルーマンのイセンガルドに対して攻撃をかけることとなります。
そのころ、メリーとピピンはオーク達より逃れた後、ファンゴルンの森で木の髭とよばれる
エント族に会います。彼らは木の牧人で伝説にも出てこないような古い人たちです。
彼らもサルーマンの行状に怒っておりついにイセンガルドに対して決起します。
ガンダルフはセオデン王に再び角笛城で会うといいどこかに行ってしまう。
セオデン王とアラゴルン、ギムリ、レゴラス達は軍隊を率い角笛城に向かう。
サルーマンの軍勢が角笛城に攻め入り、乱戦となったが、最後にガンダルフが
兵を引き連れ現れ、勝利を得る。
ガンダルフは指輪の仲間とセオデン王とその側近を連れてイセンガルドへ向かう。
イセンガルドはすでにエント達によって落とされており、指輪の仲間達は再会することとなる。
サルーマンはガンダルフにその地位をはく奪される。
蛇の舌はガンダルフに石を投げ付けたがそれはパランティアという見る石であった。
ピピンはその石の誘惑に負け、覗いてしまう。ためにサウロンに見られてしまう。
ガンダルフはピピンを連れ、ミナスティリスへ向かうのだった。
一方、一行から離れたフロドとサムはエミンムイルの岸壁を降り、死者の沼に向かっていました。
そこでゴクリが追ってきているのを見つけ、これを捕まえ、モルドールの国への道案内を誓わせる。
ゴクリは死者の沼を道案内します。死者の沼とは昔戦争があったところで
暗い汚い沼を覗くと生者をうらやむ死者の顔が見える沼地です。
ダゴルラド(戦場ケ原)を越え、モラノン(黒門)の近くまで来ましたが
しかし、門には警備兵がおり、門の向こうにはオークの軍隊が控えており
ここを通ることはかなわなかった。
ゴクリはもう一つの道があるといい、そこへの案内をかってでるのだった。
そこはミナスモルグルといい、モラノンから南に下った所にある。
彼らは道を進めました。だんだんとフロドの疲労がたまっていった。
ゴクリが狩ってきた兎をシチューにしていたところ、ゴンドールのファミリア大将と会う。
彼らは秘密の砦へとフロドとサムを案内する。ファラミアは一つの指輪の
存在を知ってしまうが、その試練に打ち勝ち、二人を送りだすのであった。
フロドとサムはゴクリの道案内でミナスモルグルを上っていきました。
ゴクリはまた、暗い本性が現れはじめ、大蜘蛛のシェロブに二人を襲わせる。
サムはフロドを襲ったシェロブにつらぬき丸で刺し、シェロブは暗い穴の中に逃げた。
フロドはシェロブの毒で死んだようになっており、サムは替わりに
指輪の使命を引き継ぎ、指輪とつらぬき丸とガラドリアルの玻璃瓶を持った。
しかし、オーク達がフロドを見つけ連れていってしまい、それを追いかけ閉まる門にぶつかり
サムは気絶したのであった。

指輪物語:王の帰還

ミナスティリスにガンダルフとピピンはゴンドールの執政のデネソールと会う。
ピピンは騎士として使えることにする。デネソールに旅のあらましを話すのであった。
アラゴルンはパランティアを覗き、サウロンと対峙した。
彼はミナスティリスへ向かうため死者の道を通ることとする。
生ある者には通ることのできない道である。
アラゴルン、ギムリ、レゴラスと合流した野伏の仲間達は死者の道へと入っていった。
アラゴルンは死者を招集し、死者の軍勢を引き連れ道を進んで行きました。
セオデン王とメリーとその軍勢はエドラスの地に戻ってきました。
セオデンの元にゴンドールから赤い矢が届く、これは辺境国の戦力の援軍を請うものであった。
セオデン王はメリーを置いていこうとするが、ある騎士に秘密裏に連れていってもらうことにした。
ミナスティリスではピピンが騎士として初日をむかえたていた。
そこへファラミアが戻ってきた。彼はピピンを見て驚く。
そしてデネソールとガンダルフにフロドとサムの話をしたところ
デネソールはその指輪の存在を知り、ファラミアとガンダルフをなじるのであった。
そしてファラミアは再び出陣していきました。
ファラミア敵の矢に倒れ戻ってきました。ゴンドールの都はかの敵に包囲されたのであった。
かの敵の攻撃によりゴンドールの都はだんだんと陥落していきます。
デネソールは熱にうなされているファラミアを連れ、自殺しようとします。
ピピンはガンダルフを探しますが、彼はナズグルの王と対決していました。
その時、ついにローハン軍が現れました。
ペレノール野にてモルドール軍とローハン軍は衝突しました。
セオデン王はナズグルと対峙し、倒れました。その時、メリーを連れてきた騎士が
セオデン王を守ります。ナズグルは我を止めることのできる男はいないと言いますが
その騎士はセオデンの姫、エオウィンであった。彼女とメリーはナズグルを
倒しますが黒い息でエオウィンは倒れます。ローハン達の状況も悪くなって行ったところ、
河口よりウンバールの海賊船にのってアラソルンの息子アラゴルンが現れた。
彼らは協力してゴンドールに攻め入っていた軍勢を敗退させるのであった。
デネソールは廟所にて火をつけ死にました。彼はパランティアの石を持っており
かの敵の強さに絶望していたのでした。
ファラミアとエオウィン、メリーはアラゴルンが王の葉を使い癒した。
そしてガンダルフ達は指輪所持者の使命を助けるため陽動とも言える
モラノンへの合戦へ出陣するのであった。
一方、サムはフロドが連れていかれたオークの塔に来ました。
入ってみるとオーク達が仲たがいしたようで、オーク達は死んでいました。
一番強いオークはフロドをいたぶっていましたがサムがつらぬき丸で刺し
フロドを助けました。フロドは使命は失敗したと思っていたが、サムが
一つの指輪を持っていることを知るとフロドは奪うように指輪を受け取りました。
フロドとサムはオルドロインに向けて旅を再会しました。
途中、オークの軍に脱走兵と見誤られ軍に連れていかれますが
他の軍と合流したどさくさに紛れ脱出します。
食事も少しのレンバスしかなく、水も街道ぞいにあるオークがかき回した
水がめしかない状態で火山に向かいます。ついに山につきました。
フロドは火口へ指輪をほうり投げることができず自分の物だと宣言します。
その時、ゴクリが現れ指輪を付けた指を噛み切りこれを奪いとります。
浮かれたゴクリは火口の淵で足を滑らせ火口に落ちます。
かくして、指輪所持者の使命は達成され、サウロンの力は無くなるのであった。
フロドとサムは敵地の奥で脱出する体力もなく気を失います。
サムが気がつくと療養院にいました。フロドとサムは鷲たちに助けられたのでした。
アラゴルンは王として即位しました。フロド達はその戴冠式に立ち会い、
その後、ビルボの待つエルロンドの館へと戻ります。
彼らはそこで十分の休養をとったあと故郷のホビット庄へ帰ります。
しかし、ホビット庄は何者かに支配されており、居心地の悪いものになっていた。
サムとピピンとメリーが中心となって反旗を翻します。
そのお頭はなんと、賢人としての力をはく奪されたサルーマンであった。
サルーマンはホビット庄をモルドールの様にすることでささやかな復讐をしたのであった。
フロドは彼を哀れみ、釈放します。しかし、彼の部下の蛇の舌はサルーマンに
使われるの嫌になり彼を刺し殺します。
その後、彼らはホビット庄を建て直すのに頑張ります。
サムは結婚し、子供も産まれました。しかし、フロドは傷ついており、
癒すことができなかったのです。
2年後、サムとフロドが馬に乗って出かけると森の中でエルフ達とビルボに出会います。
彼らは港に向かいます。エルフ達とガンダルフ、フロド、ビルボは指輪所持者として
癒せない傷を持つものとして大海を渡り、西へ行きました。
船出を見送った、サムとメリーとピピンはホビット庄へ帰るのでした。


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