付録−1:「怪我をして走れない時は?」

ここでは怪我をした時の実業団ランナーと一般ランナーとの違い、そして怪我といってもオーバーユース等により走れなくなった時の過ごし方とのヒントを提供します。

・実業団ランナーと一般ランナーとの違い

実業団ランナーが怪我をした場合は怪我の具合、回復した時に以前の力あるいはそれ以上の力が発揮できる可能性があれば、専属トレーナーのプログラムでリハビリをする事になります。
復帰が困難と判断された場合はコーチングスタッフやトレーナーになるか場合によっては退社と言うことも考えなければなりません。
コーチングスタッフになるにしてもそれなりに勉強をしなければなりません。


一般ランナーの場合は足の怪我くらいなら会社を辞める事はないけど回復するかどうかの判断は整形外科やスポーツドクターに行ってもほとんどがシップの薬をもらい暫く安静にしてください、と言われる程度で医者の言葉は人毎のようで的確な判断は自分でしなければならず、怪我をどう扱うか非常に難しくなります。
トレーナーのいない一般ランナーは結局自分で様子を見ながら自分で判断しなければならないということになります。
そこで一番困った事が起こるのは、誰も客観的な判断をしてくれないので、走れない事が不安でそのまま無理に走り続けて更に悪化させてしまったり、又トレーナーのプログラムが無いために走っていた時には当たり前のようにやっていたストレッチや筋トレさえもしなくなり、ついには何もしなくなってしまう両極端の結果です。
一般ランナーに一番大切なのはこの機会をどう生かすかによって、怪我が回復した時の以前のスピード回復と以前以上の成果がだせるかどうかを左右します。
怪我する前にあなたは腕振りや腿上げをどれだけ大切に実施してきたでしょうか?
きちんとやってきた人もいるでしょう、でも走ることに専念し腕振り等はおろそかにしていた人が多いのではないでしょうか、もう怪我の時の過ごし方の答は見えてきたと思います。
走ることができなくても、ランナーを続けたいのであればランナーにはやれる事・やらなければならない事が沢山あります。
上述したように腕振りの強化、腹筋・背筋の強化、一部の骨折等でも自転車に乗れるケースもあり自転車による呼吸系の更なる強化もできます。
怪我をした場合はこのヒントをもとに自分なりの方法を考え、復帰時には更にレベルアップできるようにしましょう。