ADSLの導入は別ページに書いたとおりISDNとの干渉等の問題があるため、初めはBフレッツしか方法が無いと諦めていました。しかしイニシャルコストとランニングコスト両方が高すぎ、どうしても踏み切れませんでした。建物自体が対応(マンションタイプ)していれば良いのですが、そのような兆しは一切無かったためNTTからBフレッツの下見にまで来てもらっていたのですが。

 その後の経過は別ページの通り。色々とトラブルもありましたがADSLを使い続けていた訳です。そして1年後。マンション共有部に大きなボックスが取り付けられました。何かと思い配線を追いかけて見ると1系統は電源ブレーカーボックスへ、もう1系統は電話集合ボックスへ繋がっている模様。
もしかして・・・と思いマンションの管理会社へ確認したところBフレッツだと言うことが判明しました。

どうやら私がADSL工事をした時にマンション管理会社へ導入を強く訴えた事と、NTTからも営業があった事(実はNTTからも強く導入をするように働きかけてもらえるよう頼んでいたのです)、そして時代が対応できないマンションでは価値が低い、等の色々な要素がうまく働いた結果のようです。
全戸数21の小さなマンションですので期待はあまりしていませんでしたが、結果的には大変にラッキーでした。やはり待つだけでは駄目ですね。

 ちょうどその時期はプロバイダでもお得なキャンペーンを実施中、うまく全てを使えばイニシャルコストは掛からないしランニングコストは今より安くなる。そして1年間は割引が適用され2万円ほど更に得するのですから、こんなチャンスを逃す手は有りません。早速プロバイダへ申し込み(コース変更と新規Bフレッツ加入の取り次ぎ)をし、猶予期間があるので安心仕切っていました。

 後日NTTからコンサルティングの電話があり「申し込みは受け付けましたが、実際に使えるようになる時期は未定です」との事。なんで?
色々な事情が有るのでしょうが、とりあえず申し込みがあれば優先されるだろうと考え工事の予定も立たないまま時間は過ぎていきます。

 動き出して1ヶ月半後(実はプロバイダのキャンペーンが変更になり、更に得になるため一度キャンセル手続きをし、改めて新しいキャンペーン適用で申し込みました。それが上記の条件です。この時にトラブルがあってNTT側へはキャンセルのままになっていて遅れてしまった事実があります。本当だったらもう少し早く動き出していたでしょう)にNTTから連絡が入りました。「開通しましたので工事が可能です」ついにBフレッツだ。
と喜んだのもつかの間「工事は**日には行えますがIP電話とルータが必要なんですよね。実はセキュリティ付きのタイプは在庫があるのですが、無いタイプは人気で次は**日まで入って来ないんですよ。どうされますか」だそうです。「セキュリティ付きだとパソコンも重くならないし安全ですから・・・」と説明はしてくるのですが、実際にはインターネットしか行わないのなら別としてCD・DVD・FD・MDと、その他のメディアでのファイルの移動は当たり前にある訳ですから、結局はパソコンにヴィルス・ソフトとファイアーウォール・ソフトは不可欠、何も変わりません。そんなものに別費用はかけて居られませんのでお断りしました。そのため工事日はIP電話対応の安いルータが入荷する予定日まで延長されてしまいました。

 色々とありましたがついに工事当日。工事業者か早速作業を開始。本来はトラブル回避の為にADSLからBフレッツに変更しても1週間ほどはADSLも稼働させているそうです。一般的なマンションタイプの場合、1本の電話線に一般電話(場合によってはISDN)・ADSL・Bフレッツ(VDSL)が多重して存在することになります。それぞれ使う周波数帯域が異なるので問題はないとの事ですが、実際には干渉は避けられません。
私の場合はADSL単独配線だったので工事業者にお願いして、ADSLから切り離しVDSL単独配線として工事をしてもらいました。VDSLはADSLと同様の方式ですので、相変わらずISDNの干渉は避けられません。それに部屋までは四芯ケーブルを2本づつISDNとVDSLとして使っているので、どのような結果が出るか楽しみでした。

 工事の前夜には既に手元へ届いていたIP電話対応ルータの設定をすべて終わらせていたので、私も平行してパソコン周りの工事(工事と言ってもモデムを交換しただけですけど)をし、終了を待ちました。

そしてついに「終わりました」の声。早速業者が持ち込んだパソコンで回線テストです。最高74メガを記録、一言「早い」としか言えませんでした。
では、と言うことでLANケーブルを自分のパソコンへ繋いで実際にテスト。一般的なスピードテストのサイトとNTTのエリア内テストを試しました。その結果が下の写真です。ルータとスイッチングハブを経由しての実際の環境での結果です。もちろんファイアーウォールとヴィルスソフトも通してです。

なにげに「上等ですね」と振り返ったら業者さんは目が点。そして一言「プロバイダはどちらをお使いですか。なにもしなくても繋がるんですね」と驚いています。「既に設定済みですから」と言っても「ADSLのまま設定したんですか・・・」と返ってきます。
確かに私が使っていたADSLモデムはルータ付きで、新しく届いたルータの説明書にも”繋ぐな”とは書いてありました。でもモデムの設定でルータを切り離してモデム単体で動かせば、新しく届いたルータは問題なく動かせて当たり前ですよね。IP電話だって普通に設定を出来るし通話も行える。別に驚くことでは無いとは思うのですが。

工事の直前までこのような環境で使っていましたが、さすがに工事時では不味いと思い本来の環境に戻して置いただけでした。工事中に再び戻しただけと言うのが本当の所です。
お陰で通信と通話の全てのテストをして頂けました。

 さて、私は主に98SE機を通信に使っています。ヴィルス対策と言う訳です。XP機は実際の様々な処理用と言うこと。ヴィルス・メールが多く届きますから仕事上の安全策な訳です。下の写真の結果はもちろんXP機でのものです。98SE機ではいくら設定を変更してもスペックが低いため(セレロン400メガ)スピードは出ません。実際には30メガ台が精一杯です。ちなみにXP機はペン4の3.2ギガです。


 以上がADSLの開設からBフレッツ・マンション(VDSL)を導入するまでの経過です。Bフレッツにして本当に助かるのはWebページを開設している関係上、上りが早くなったこと。そしてファイルを添付したメールを送る場合です。それ以外はIP電話が切れなくなった事ですね。ADSL時代はリンクダウンが良くありましたから。
今までよりランニングコストが安くなって、更に安定環境が手に入ったことに大変喜んでいます。しかし下りスピードが上がったことにあまり恩恵を感じないのは、やはり贅沢でしょうか。

 幸運なことに私のマンション(実際には事務所として借りている賃貸マンションですけど)でインターネットを行っている人が居ないようです。ADSLも私だけでしたしBフレッツか使えるようになった現時点でも他では工事は行われていません。独占使用状態です。
いつまで独占出来るのかは判りませんが、少なくとも今現在も60メガ台は順調に出ています。


Bフレッツへの移行 (VDSL)
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