AKG AMPシングルパワー段(Single Power Stage)

03.07.19 

 

 さて、いよいよAKG#2アンプもパワー段を残すところとなりました!!

取りかかろうか思いましたが、なんと!OPT(アウトプットトランス)を購入するのを忘れて

いました(泣)

 時間もないし、めげていてもしょうがないので、以前にステレオアンプを作ろうと思って購入

してあったシングル用のトランスのことを思い出し、シングルで作成することにします。

 

うんちく、、

シングルアンプとは、、負荷(スピーカー)1系統に対して2つのパワー管を使用してドライブする

プッシュプルと呼ばれます(パワーを稼ぐためにパラレルで2本、4本、6本、、と増やすことも可能です)

プッシュプルはパワー管は音が入ってきたときに2本の管がそれぞれ正反対に動作します。

 これに対して、シングルアンプは一つの負荷(スピーカー)に対して1つの真空管でドライブします。

信号を2つに分けるフェーズインバーターも必要ありません。

プッシュプルではよくA級とか言いますが、純粋な意味でA級を作るのは難しいです。(A級ってものすごく

効率が悪いアンプなのです。音が入っていないときが一番電力を消費するように設計します)

これに対して、シングルアンプって、素人が作ってもA級にしかなり得ません。

ですので、本当の意味でA級を味わうのならシングルかな?

 

と言うことで、作成に入ります。

今回も線材はWEを使用します。パワー段は信号レベルも大きく、必要とする電圧も大きくなっている

ので、部品は大きくなります。

 

こんな感じで完成です。DCカットのコンデンサはオレンジドロップです。使用する真空管は結構古いですが、

Nationalの6L6管を使用します。(これは結構好きな真空管です)

これまで作成したモジュール達です。

左から、電源、プリ部、フェーズインバーター、今回のパワー段です。

結構な大きさになってしまいました。

それで、いよいよ、火入れ式です!!!

 

 

火入れ式の様子です。スピーカーは以前に作成したAKG#1のスピーカーを使用します。

 

それでは、、火入れ式、、、五感を研ぎ澄まして、、、、、、、、、

 

、、、

、、

 

おお、何ともない、、と言うか音が出ていない、、

うん?

あら、プリ部のボリュームが0だった、、、

そろそろとあげると、、、

 

「ジャリーン」

ほほほほ、、来た来た!とりあえず大丈夫のようです!

ここで各部の電圧を測定して目標値と合っているか確認して、合っていなければ補正して行きます。

チューニングが済んだところでインプレッションです。

 

インプレッション:

フルテンにしてクランチ程度の歪みです。おそらく3W程度かな?

非常に素直な、ベールがかかっていない真空管の音がします。中域、低域は結構出ている感じがします。

335をつなぐとかなりご機嫌です。

長く弾いていると、だんだん音圧が欲しくなりボリュームを上げたくなってきますが、これ以上上がりません、、

これは、音量は丁度良いと思うのですが、体が感じる音圧が不足しているのが原因かな?

 良い真空管アンプって、ワッテージに関係なく空気感が違うんですよね。例えば、アンプの前にイスを

持ってきて弾いていると。すねの伝わる空気感とか、、

 この辺の感じが今回のアンプでは感じられませんでした。決して悪いアンプでは無いと思うのですが、

音圧感が不足しています。この原因はなんだろうなあ??OPTのせいか?それともシングルアンプの特性上

そういう物なのか??

今後の課題です。

確かに、シングルアンプで、迫力のある音圧って、今まで聴いたことは無いです、、どちらかというと

シングルアンプそのものが持つ宿命なのか??