第16話(02.11.2)

VANZANDT購入記

VANZANDT 54 with Fullertone PickUpsシリアル0001!

VANZANDT FREAKさんとお知り合いになり、彼のよく行くという池袋のとあるショップへ数回おじゃましました。

環境は最高です。何せシャッターを閉めて夜遅くまで楽器を弾かせてもらえるので、じっくり腰を据えて弾く事が

できました。また、店員さんもギター好きで、夜遅くまで粘っているのに、いやな顔をせずに談義にのってくれます。

ギターを選ぶときってそのお店の雰囲気がもっとも重要なファクターだと思うのは私だけでしょうか?

どんなにいいギターを置いてあっても、雰囲気が悪ければ食指が伸びないですよね。

逆に「どんどん弾いてくださいよーーー」みたいなのりで接客されると、私は弱いです(爆)

 そのような環境の中で、色々VANZANDTのギターに接するチャンスでした。

 

レギュラーラインの2ピースの54レプリカも弾かせてもらいましたが、フレットが太めで指板のRが緩やかネック材

も柔らかめのメイプルが使用されていてでてくる音も結構パワフルな音だと感じました。ボディ材は2ピースですが

極薄塗装のため、木目がくっきり浮き上がってきています。

 

60年代初期のスラブ時代のレプリカもあり弾かせてもらいましたが、これはかなりおすすめです。こちらはアルダー

ボディで塗装が極薄、指板はハカランダです。唯一ポジションマークがセルロイドの真っ白なのはいけていない

かな、、、逆に言えば、これでクレイドットであれば、かなりビンテージそのものという感じです。

 

 

今回私がお店に行った目的でもあったのは、軽量アッシュの一枚物ボディで、FULLERTONE PICKUP(54年当時の線材で

巻いた手巻きのピックアップ)の限定物のしかもシリアル0001があるとのことでこれを見てみたい目的でした。

でもお店としてはこれは売りたくない、、、

と最初は言っていたのですが、VANZANDT FREAKさんの押しも手伝って、だんだんその気になってきたようで結構

安い値段でOKがでました。

 もったいぶって奥の方でケースから取り出して持ってきてくれました。ちなみにVANZANDT FREAKさんはこの

シリーズの0003番を所有されています。

まずは見事なアッシュの木目!しかも2トーンサンバーストで薄目のラッカーフィニッシュ!が目を引きつけます。

鳴りはどちらかというと、結構、線が細い感じで枯れた感じ、でも唯一巻き弦の音の出方が木部の反応に追従して

いない感じを受けました、、ビンテージのストラトを弾いていると、アンプからの出音は弾いているときに体で感じて

いるボディの振動と1対1で対応する音がでてきているものですが、このストラトはまだ、その点で違和感があります。

しかしアンプからでてきている音は線は細いが芯があるビンテージの音がこんな新品の時からちゃんとあります。

これは私の判断では、材料がまだ若いからと判断し、弾き込みによって改善されると思えました。

スラブやローズ系のストラトに比べると、音のまとまり感というか固まり感みたいな感じはありません。

どちらかというとカッティングが似合うようなギターだと思いますが、何せボディも、ピックアップも塗装も非常に

いいし作りもいい物なので、これは弾き込みによっておそらくは1年くらいで大化けするギターだと思います。

ルックスについてはVANZANDTのロゴがなければ本当に54年のストラトキャスターは買ったばかりの時はこんな

感じだったんだろうな、、、というくらいそっくりです。1年後位にまたインプレッションしてみたいと思います。

 

1ピースアッシュの木目が分かるでしょうか?こういう写真って難しいですよね。ちょっとした光の加減で全く違った

表情がでてきますから、、

ピックアップ部です。これがFULLERTONEと言われる54年の線から作られた手作りのピックアップということです。

今は元々作っていたVANZANDTおじいさんが亡くなって、作られていないとのこと。希少価値から言っても結構な

代物になるとおもいます。

右側はブリッジ部です。セッティングは、私は元々アームを多用しないので、フローティングではなくべた付けでお願いし

ました。

しかし、お店で気がつかなかったのですが、べた付けにしてほしいという要望を出したおかげで、かなりスプリングが締

まりすぎているみたいです。これは鳴りをスポイルしてしまう要因だと思いますので、後日直します。

また、0.1からの弦が張られていたのもいつもの私の設定とは違っているところなので、0.09の物に変更します。

ヘッド部です。丸ストリングガイドと相まって54年の雰囲気が楽しめます。ペグは残念ながらクルーソンではありません。

ロゴは最近の物とは違って旧ロゴといわれる小さめの物のようです。

ネックのジョイント部です。

54年はこのようにボディのジョイント部が角張っているのが特徴で、よく再現していると思います。ネックポケットもそれほど

隙間はありません。(しかし、私も含めて日本人ってここにこだわりますよね)

ここがポイントです。

54年のスプリングカバーの弦を通すところは、現在の物の用に楕円ではなく、このような円が正解なのです。

しかも、初期型と同じく、スプリングカバーにシリアルが打たれています。しかも0001です。

 

■54モデル以外で気になったギターたち、、、、

実はお店で弾いている時にかなり気になっていた存在がテレキャスター君です。下の写真がそうですが、このテリーは

鳴りが実にすばらしかった。音の太さがちょうどよいといったらいいのか、バランスが非常によいです。これでクレイドットなら

買いたいなあ、、、しかもこれも限定物で1ピースアッシュなのです。指板はハカランダでスラブです。(魅力的!)

最後の最後まで迷いました。VANZANDT FREAKさんには2台とも行ってしまってはどうですか?と後押しされましたが、、

結構いけているでしょ?

ちなみに左側のテリーはこれまたアッシュ1ピースボディで、極太ネックのVANZANDT FREAKさんの持ち物です。

一瞬売り物かと思ってしまいました(笑)これは50年代を復元した物ですね。

右側がレギュラーの物ですが、これまた気になったストラトです。3トーンがきれいで、音も太くてよいストラトです。

 

試演に使用したアンプですが、初日はこれまた一発で気に入ってしまったPANTHERという15Wの物です。非常に

レアな物でマッチレスがBADCATを立ち上げる前に数台作られた物らしいのですが、珍しく6V6管で、リバーブ付き!

非常に素晴らしい音がするんですよ。私がこれまで見てきたアンプの中でもっとも素晴らしいと思えるアンプでした。

(写真を取り忘れたのが残念)

2日目はセレクトされたBADCATとVictoria Deluxeを使用し、私の54+57を持っていって比べながらの試演が

楽しめました。

 

左が、Victoria Deluxeと私の54+57STです。右がBAD CATです。

Victoria Deluxeは非常に素直な、楽器そのものの音を鳴らしてくれるギターだと思います。ただ歪ませると、割れた感じ

の歪みがします。雰囲気は最高にいいですよ50年代の感じがします。

 

BAD CATは40Wのリバーブ付きですが、マスター付き、ペントード、トライオードの切り替え付きとはいえ、EL34は余裕

がありすぎで、私としては「余裕すぎて、ちょっとかわいげのないやつ」と言う印象です。でも素直でいいアンプであることに

は違いありませんが、PANTHERの6V6の「勘弁してくださーい」みたいな6V6の悲鳴が聞こえるような音を聞いた後では

食指が伸びなかったです。(爆)

 

 

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