第30話(03.04.28)
注意:アンプの中は非常に高圧があります(300〜400V)むやみに開けて触らない方が良いです。
FENDER DELUXE REVERBの歴史をひもといてみると、大きく1963年から始まってブラックエースが1967年まであり、それ以降は
シルバーフェースへと移行して行きます。
またブラックフェース時代は一度回路変更が入っていてオリジナルの回路はAA763といわれていたようです。ブラックフェースの
終わりはAB763という回路になっています。
Vanzandt Freakさんと試演してきたDELUXE REVERBは65年の物とわかり、私のバースイヤーでもあり、欲しくなってきましたWww
弾いた感想は65年の方がよく歪みやすいということかな、、私の67年のDELUXE REVERBはストラトを入れた場合(最近の基準は
Vanzandtの54モデルです)5位でクランチになってきますが、試演したアンプは3位からクランチになってきました。
なんか、65年の方がいい感じに思えてきて、なにが違うのかを検討してみます。
回路図を見比べると、それほど大きな差はないようです。それに電源トランス、アウトプットトランスは同じ物なので、これは定数の
変更でAA763に変更できそうです。ざっと整理してみると
|
AA763 |
AB763 |
トーン部 |
0.033uF |
0.047uF |
REVERB部 |
4.7MΩ |
3.3MΩ |
トレモロ部 |
56kΩ |
100kΩ |
Phase Inverter入力側 |
27kΩ |
22kΩ |
Phase Inverter出力側 |
100kΩ |
82kΩ |
パワー部グリッド入力抵抗 |
無し |
1.5kΩ |
となります。特に、特性に影響してきそうなのはPhase
Inverter部と、パワー管入力のあたりだと思います。
まあ、だめな場合はすぐに元に戻せそうですし、これは、いっちょやってみるしかなさそうですね(爆)
秋葉原へ出向いて部品を物色してきました。
DELUXE REVERBの回路図と配線図をWEBからダウンロードして見らめっこしてみると、確かに回路図上は上記のように
なっていますが、配線図はほとんどがAA763と共通の定数になっています。
これは、実物を調べるしかありませんね。
結論としては、回路図が正解で配線図に書いている定数はAA763の物であることがわかりました。
ということで、モデファイ開始ですWww
ノーマルチャンネルのトーン部です。左がオリジナルの状態で、右がモデファイ後(VITAMIN Qを搭載しました)
あらら、オリジナルはオイルが漏れ気味です(泣)
VIBRATOチャンネルのトーン部です。左がオリジナルの状態で、右がモデファイ後(同じくVITAMIN
Qを搭載しました)
これらの取り外したコンデンサは非常に貴重な物でエージングされているので、非常に良いコンデンサになっていますので
当然、しまっておきます。
リバーブ部のモデファイです。
トレモロ部のモデファイです。
PHASE INVERTERの入力部です。
PHASE
INVERTERの出力部です。(しまった、写真撮るの忘れた)
しかし何で、AB763では、ここを対象にしなかったのでしょうか?不思議AA763の回路が正解だと思うのですが、、
パワー部のグリッド抵抗部のモデファイです。
それでもって、火入れ式!何ともありませんね。大丈夫。音も出るようですので、再度組み上げます。
感想:
よい!ぜったい、良い!! ガハハハという感じですね(何じゃそりゃ)
まずは、いつものストラトをアンプ直で試してみたのですが、いつもは心地よいクランチがVOL5位から始まるのですが、
モデファイ後はVOL3.5位で心地よいクランチです。
クリーンはグリッドに信号がダイレクトで入るようになった事と、PHASE INVERTER部で上下に信号が2等分されるようになり
非常に素直なクリーントーンで心地よいです。
トーンは以前より若干堅い傾向がありますが、おそらくVITAMIN
Qのエージングができていないからだとおもいます。
1年も使っていたらこなれてくると思います。
これで、私のデラリバは67年式だけど中身は65年と同じということになってしまいましたWww