91話(2011.01.30.Line6 SPIDERヘッド化

 

 

2011.01.30 シャーシ編その1

2011.04.24 シャーシ編その2

2011.04.24 キャビネット編

・キャビネット編

Line6 Spiderというアンプのヘッド化、および軽量化のご依頼を頂き、挑戦しました。

 

Before                                                                                        After

  →  

 

Before                                                                                        After

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    シャーシ編

 

その1

 

まずは、シャーシをコンボキャビネットから降ろして、中身を確認し、どういう構造になっているのか、そして、小型化するのかを検討します。

 

 

 

各ブロックで基板が独立しており、それを平型ケーブル、シールドなどで接続していく手法がとられています。

真空管ソケットも基板に実装されており、基板をネジ留めすると、真空管も奇麗に固定されます。

 

また、コントロールつまみなどは基板に実装されており、その基板がパネルの裏側からネジで固定されます。

 

 

頭痛の種がこの導光の方法です。

ボリュームなどが基板に実装されて、それがパネル裏側から固定されるのですが、その基板に実装されたLEDが光ります。その光を乳白の棒状のモールドがフロントパネルまで光を通すのです。

また、黒意部品は、あるLEDが光った時に、近くの部分が光らないように、つまりは光漏れを防ぐ目的の部品です。

 

この部品は、溶着されていますので、シャーシから取り外したとたんに壊れて、再利用は不可能な部品です。

 

ですので、この部品をなんとか製作しなくてはいけません・・・・・orz

 

 

 

上記の頭痛の種を放っておいてw、次々と、シャーシや、基板やパーツ類の寸法を測定して、CADに入力して、部品を外して・・・・

時々プリントアウトして、寸法を確かめて・・・・

 

と、地道な作業が続きます。

 

 

 

今回はCADに入力したシャーシの図面を提出して、業者にシャーシを作成してもらうことにしました。

自分で作成に挑戦もしたかったのですが、ちょうど製作依頼も結構いただいておりましたので、負荷分散の意味でも、業者さんに依頼しました。

 

 

 

業者さんに図面を提出ですが、本来dxfデータを送りたかったのですが、pdfデータにして欲しいということで、必要な寸法は全て入力しなくてはならず、結構大変でした・・・

塗装もついでにお願いすることにしました。

 

というわけで、待つことしばし・・・

シャーシが。。。。。きたーーーーー! ヒャホォ━━(*´ω`)ノ━━!!!

 

 

 

さすが!いい感じです。

塗装に少しブツがありますが、まあ、やむをえない範囲でしょう・・・

 

 

 

ここから、少しドキドキなのですが、、、、寸法通りに出来ているか?自分の寸法指示が間違っていないか?

もとのシャーシから外した部品を一通り組み込んでみて、寸法違いなどを確認します。

 

幸い、大きなミスは無く、すんなりと組み込むことが出来ました。

 

 

 

さてさて、ここからシャーシにシルク印刷を施していきます。

このシャーシの大きさでは、フロントパネル2回、リアパネル2回で、印刷は合計4回に分けて行います。

各印刷は、前工程のインクが乾いてから行いますので、ザックリ1週間仕事です。

 

 

 

フロントパネルが出来上がりました。

リアも完成です。

 

その2

一番の懸念事項であった導光の方法を考えました。

透明なアクリル棒とアルミニウム管を細かくカットします。

 

 

 

こんな、変な治具を作りました。

L字アングルの蝋燭の火が当たるところには、ドリルでえぐっておきます。

ここに、アクリルの棒を当てると、右のような感じに!d(゚∀゚*)

 

 

 

これをシャーシの表側から挿入して、光漏れ対策のアルミニウムの管を被せて、裏側は半田コテで溶着して完了です。

我ながら良いアイディアが生まれました(*゚∀゚)

 

 

 

体裁面はこんな感じで、GOODです。

 

 

これで、大きな心配事はクリアできました。

中身を組み込んでいきます。

 

 

 

基板を組み込み、配線を元に戻し、長さが不足したところは延長して対応し、中身が元通りになりました。

電源を入れてみます。

おお!見事によみがえりました d(゚∀゚*)感動!

 

  

 

 

・キャビネット編

 

今回のヘッド化の目的は軽量化も当初の目標でしたので、音質に影響の無いヘッドキャビネットの場合、通常のパイン材ではなく、もっと軽量の材料を使うべきだと考えました。

銘木店を営む友人とも相談して、桐を使用する事にしました。

 

まずは、桐の板材をカットし、ダブテール加工を施します。

 

 

 

これを組み上げて、天面の凹の加工をトリマーで行います。

 

 

 

全体の角を落としたところです。

桐で作成したのは、実際に行ったのはおろか、見たこともありませんでした。

出来てみると、その軽さにビックリです。(゚∀゚*)

 

 

 

仕上げは黒のトーレックスなので、中身と受け木等のパーツを黒く塗っていきます。

 

 

 

トーレックスを貼りました。

フロントの桟を作成しているところです。

 

 

 

フロントの桟を取り付け、グリルの寸法を出しているところです。

 

 

 

次に、リアカバーを作成します。

オーバルポートを空けますが、ダンブル用のテンプレートを使用しました。

 

 

 

グリルとリアカバーを黒く塗ります。

乾いたら、グリルを貼ります。

 

 

 

リアカバーには、トーレックスを貼っていきます。(おっ!足が写っていました・・)

 

 

 

完成です。

黒の部分が多くて、無骨な渋さがあります。

 

 

 

これで完成!

お付き合いありがとうございました。M(_ _)m

 

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