FENDER MUSTANGの部屋

 

MUSTANG紹介(2004.11.7)

 

いやあ、ビンテージは今年に入ってますます値段が上がっていっています。クラプトンのオークションとストラトキャスターの

50周年が原因だとおもいますが、、

 今回は、そんな中、まだ購入可能なMUSTANGの紹介です。

 

私もこのMUSTANGを手にするまで、弾いたことすらありませんでした。しかし何気なく弾いてみたら、えらく低音は出るし、

クリケット奏法が簡単だし(笑)小ぶりでなじむギターだな、と思って購入に至りました。

しかも、このフェーズトーンはかなり病みつきになりそうな音です。

 VANZANDT FREAKさんは、FENDER派な人なので、昔から、MUSTANGは探していたようなのですが、私のMUSTANG

を弾いて「これは、大当たりしていますよ」というくらい良いそうです。

普通のMUSTANGはサスティーンもないし、低音も出ないし、チューニングがすぐ狂うし、、というギターのようですが、

私の固体はそのどれも当てはまらなく、古き良き時代のFENDER SOUNDが出てきます。

 

左の青(DAPHNE BLUE)が私の65年製MUSTANGで、右のブロンドがVANZANDT FREAKさんの65年製MUSTANGです。

 

 

2台並べると、さすがにカッコいいですwww

MUSTANG自体は64年に生産開始されました。LEO FENDERの最後の作品になります。

そういう意味でも貴重なギターなのかもしれません。

 

 

アッセンブリ周りです。

特徴的なのはこのカバードピックアップですね。レースセンサーの走りのようなピックアップです。

また、フロントとリアにそれぞれ対応したスライド式のスイッチが横についていて、この組み合わせで、フェーズトーン

と通常のミックスが出せるようになっています。

 VANZANDT FREAKさんの固体はブリッジカバーが付属しています。

また、ピックガードは3プライですが、ブルーのほうは白―黒―白の3プライで、ブロンドのほうは、

黒−白―鼈甲となっています。

 

 

同じ、65年製ですが、ブルーのほうはLシリアルで初期物で、ブロンドは後期の仕様になっています。

MUSTANGのネックはスラブとラウンドがありますが、時期には関係ないようです。また、通常ストラトやテレキャスター

のスラブネックの場合、トラストロッドがメイプルとローズの間にあるのですが、MUSTANGだけは、メイプルの部分

のみに加工がされていてトラストロッドが埋め込まれています。

 

 

ヘッド周りです。

シールの貼り位置は、手作業のため、かなり位置が違っています。これはMUSTANGに限らず、全てのFENDER

ギターにいえることです。

それにしても、「ORIGINAL CONTOUR BODY」ってどこがコンターボディなんですかね??

 

 

ヘッド裏、ペグです。

両方とも65年製ですが、ブルーはまだ、クルーソンペグで、ブロンドはF KEYペグになっています。

また、ノブの形状も楕円と8角形の違いが見られます。

 

 

12フレットのポジションマークです。

初期は間隔が離れていますが、後期から狭くなってきています。

指板も初期はハカランダ、後期からローズになっています。

ブルーもブロンドも、フレットオリジナルです。この時代のフレットは細くて音の立ち上がりの良さに貢献している

と思います。

 

 

ネックジョイントの感じ

ブルーのほうは結構、角ばっています。ブロンドは丸みがあります。

 

 

シリアルプレートLシリアルは通常のプレートで、ブロンドは「F」のマークが入ります。

 

 

 

 ムスタングはストラトやテリーのようにボディ表面から、裏側にかけて貫通する加工がありませんので、裏側は

全くの未加工状態です。

MUSTANGのボディは「ポプラ」で作られています。そのせいか、「ポクポクーン」という感じの音が出ます。

 

アームですが、これも形状が異なります。

上がブルーのもの、プラスティックのすぐ手前で曲がっていて、角度が急です。

下がブロンドのものです。なだらかに曲がっているため、長く見えます。

 

 

ブロンドに付属していた当時のタグです。

なんとも、良い雰囲気ですね。この中には、調整の方法などが記載されており、シリアルナンバーも手書きで

記入されています。このシリアルナンバーは、本体のシリアルナンバーと一致しています。

 

下は、私のブルーを購入したときに中身の確認をしたときの様子です。

ボディの塗装はストラトやテレキャスターと同じく、ネックの代わりに治具を取り付けて塗装されたようです。

コンデンサは円盤状のセラミックコンデンサです。半田も外された形跡なしです。

 

ピックアップ裏側です。

65年ですのでグレーバックになっていて、年代がマジックで記入されています。

また、ボディ側には金属のプレートが敷かれていて、アースされています。

 

MUSTANGのケースです。意外と小さく見えますが、実はブラウンケースと同じサイズなんです。