TS−9(チューブスクリーマー) AKGモデファイ

 

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下記の内容は、私の環境で、私の機材を使用したときの話であり、同じ機材の事を批評

した内容ではありませんので、ご理解ください。

 

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02,05,12

TS−9DXはシングル系ギター+クランチ手前の真空管アンプで存在感のある音を出してくれています。

しかし、不思議とハムバッカーとは全く合わないんですよ。ヘビメタみたいになってしまう。

使い分け的には、ハムバッカー系はケンタウルス、シングル系はTS−9、FULL TONEという感じです。

 

オークションでイバニーズのTS−9を入手しました。

このオーバードライブ結構人気があるようで、なかなか思った値段で買えないんですよね。

今回、なんとかこの位なら・・・という価格で入手できました。

 

結構きれいな状態で届きました。元箱付きでした。大事にされていたんでしょうね。

早速、私の持っているTS−9 DXのビンテージと弾き比べをしてみました。

62年製ストラトにBOOGIE MK2での試演です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


→結果は、愕然、、全く別物です。

音が全く抜けてこない。チューブスクリーマー+ストラト特有のSRVばりの「ジャリーン」が全くなく、

コード弾きで各弦のニュアンスがつぶれてしまっています。まるで音に分厚い布が被さっているようです。

「チューブスクリーマー」という名前だけで売れていて、現実はこんなもんか、、、と思ってしまいました。

本当に昔のTSとは全くもって別物です。(私は特に昔のTSの音が欲しかった訳ではなく、新しいチューブ

スクリーマーの音はこの音だぜ!ならそれでも良かったのですが、、、)

こんな音で、TSの名前だけで売っているなんて、メーカーの怠慢だと思ってしまいます。(ちょっと言い過ぎ、、)

 

というわけで、とりあえずこれはモデファイ(改造)が必要だと思いました。

 

入手した後、WEBでTS−9について調べていたのですが、これほどたくさんのHPに取り上げられるエフェクター

も珍しいですね。

リッシュー物について個人個人で色々な意見があり、ほとんど喧嘩腰になっている論議も見られます。

リッシューのどこが悪いの?ほとんどオリジナルと変わらないのでは?という人たちと、全く別物だという人の真二つ

に分かれているようです。

 

・・・私?私は後者です。これだけ音が違うならば、型名を変えるべきだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


(入手したTS−9のオリジナル状態):こういう写真は撮っておかないと、後で何の部品だったか

分からなくなったりするので、極力たくさん撮っておいた方が良いですね。

 

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1,     まずは、心臓部であるオペアンプの変更をしたいと思いますので、比較確認する意味でも、8ピンのソケットを実装

します。まずは、元々ついていたオペアンプをソルダーウイックを使用してはずします。

(私が入手したTS-9にはTA75558Pというオペアンプがついていました。)はずした跡に8ピンのソケットを

差込み半田付けします。

オペアンプの周辺はかなり込み入っています。ちょっと抵抗、コンデンサ類を倒さないとソケットが入りませんでした。

ソケットが入った時点で、巷で評判のJRC4558DDを入れてみます。(DDは選別品で特性がフラットすぎると

いう話もあります。Dの方が良いかもしれないし、それ以外のオペアンプが良いかもしれません)

この状態で一度仮組みして同じ環境で試演をしてみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


→チューブスクリーマーの「ジャリーン」の面影がでてきました。かなりいい感じ。

 しかし、音としては、抜けてこないです。ブギーとストラトが可哀相な感じ。TS−9DXに踏み変えると、、

その違い歴然、、同じような筐体に入っていて何でこんなに違うかなあ??

 

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2,次にやることは、配線材の変更と主要な抵抗の変更です。ベルデンという線材では有名な物を以前に入手して

ありました。また抵抗も現在入手困難な物をラッキーなことに手に入れることができましたので、これを使用してみます。

この線材はやはり良いですね。配線していてそこらのビニール巻きの線材とは全然違う。半田ごての熱で被服が

全くやられないし、線がほつれてこない。腰があるがしなやか、、

やはり高価なだけあります。この線材をアンプに使用したいのですが、入手困難なのです。

購入できるところを知っている人、情報ください。

 

抵抗は、リードの径が通常の部品より太くて、半田を吸い取った後、穴を大きくしてあげなければ入りませんでした。

 

交換するのは、ジャックから基板へ行くライン、基板からジャックへ戻るライン、ジャックと基板を繋ぐGND

のラインです。

 

→これで再度試演、ちょっと音にコシというかハリがでてきた。そこそこ使える音になってきた。

しかしなんていうんだろ、、、何度もTS−9、TS−9DXを踏み変えながら、思いこむ、、、、高域かなあ??

元々TS−9DXもストラト、テレキャス等シングルには絶妙にすばらしいが335のハムバッカーにかけると、

ヘビメタみたいになって、全く使えないけど、現在の音ならどうかな???と思い、ストラトを335に持ち

替えてみると、TS−9DXよりはいいか、という音ですが、使おうという気にはならないですな。

ここまでのモデファイは部品の変更にとどめていましたが、定数も変更してみるかと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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3,そこで次に、入力、出力のDCカットのコンデンサの容量を少し大きくしてみました。

それぞれ10uF(タンタルコンデンサ)がついていましたが、47uF電解コンデンサをつけてみました。

 

→これで試演;ぶっとい!歪みすぎる。かえってジャリーンという音から遠ざかった、、、

335でも使ってみたが、太いからって良いもんではないなということがよくわかりました。結局、TS−9は

回路を見てみると、オペアンプの入出力、エフェクターの入出力で、DCカットのコンデンサが多いな、と思いま

したが、これで、DCカットのみではなくて、帯域の制限も行っているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


結局20〜30分位弾いて元に戻してしまいました。元の回路に敬意を表してもう少し良いコンデンサに

変更するのが正解のようですが、あいにく手元にはそれほどストックがあるわけではないので、次回秋葉原

巡回の時に仕入れてくるしかなさそうです。

 

結局現在は2の状態で止まっておりますが、入手したときの状態よりは遙かに使える音になっております。

今後TS−9についての情報を仕入れて、さらなるAKGモデファイを行いたいと思います。

 

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手持ちのオペアンプを引っぱり出して見ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


このほかにもJRC4558DXというのもありました。

それぞれのインプレッションをしてみました。

 

JRC4558DX>

 

オリジナルとはちょっと違うが、結構いい感じ枯れた感じが強調される。歪みもMAXなら結構歪む

 

TA75558P(艶がある物)>

 

すばらしい、オペアンプでこんなに違うか?

オリジナルのDXより良いかもしれない。抜けもかなり良い。

これはあまり歪まない。MAXにしてもそれほど歪んでいない。

 

TA072CP>

 

まあまあ、音抜けはだいぶ改善されている。中域に粘りがでてきている感じ。

 

TA7558P(艶無し)>

 

抜けが悪く、高域がなくなってきた感じがする。元々ついていた物だが、このオペアンプに

寄るところが大きいと思う。

 

JRC4558D>

 

ちまたの噂通り、中域はDDよりも良いみたい。ちょっと粘りがあると思います。

 

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現状の結論

 

これまでの結論現状のモデファイは最終的に配線材料変更、と抵抗の変更にTA75558P(艶あり)で落ち着きました。

これで、私が、いつも使っているTS-9 DXと素人にはわからないレベルです。

ただし、DXのトーンコントロールは1時位の位置でTS-9モデファイはFULLに回しています。

歪みは、DXの方はほとんど回していませんが、TS-9 モデファイは9時位の位置です。

DXはポテンシャルが高いということでしょうか。

 

しかし、いつも使うセッティングがやっと出るようになって、うれしいです。