#4079/4079 M*Cサロン
★タイトル (KUH95291)  93/ 6/30   1: 8  ( 69)
ハネモノ>たぬ吉君日記〜反撃!背水の陣〜      aMI
★内容

 先日仕事で大ドジをやらかしてしまい、そのリカバーのため18日〜25日
の一週間は、京都2往復に加えて連日深夜まで残業という地獄のような毎日で、
とてもたぬ吉君どころではなかった。なんとかそれを乗り越えた後も、なにか
と忙しく、日曜日にちょこっと3千円ほどやられに行っただけである。

 今日こそはたぬ吉君にこないだの3千円を返してもらいに行こう、と思って
いたのだが、飛び込みの仕事が2件もあって、一段落付いたのは午後8時45
分くらいであった。

 ワタシの縄張りの店は、会社から5分ほどの場所にあり、午後10時までの
営業である。これからすぐ行っても正味1時間強。やめておこうかなあ? と
一度は思ったのだが、かれこれ10日近くもたぬ吉君の緑の瞳を見つめていな
かったため、「40分あれば1台抜ける。ちう事は30分以内にVつければえ
えんや。」(注:勝負前特有の実に都合の良すぎる見積もり。なにせ40分は
ワタシのたぬ吉君打ち止めレコード・タイムである。)と勝手に納得してしま
ったのであった。

 時間が限られていることだし、深入りしても回収が不可能となるので、予算
は3千円と決めた。店に入ってすぐ3千円両替した。両替の時間のロスすら許
されない、緊迫した状況なのである。おなじみの102番台は、相変わらずそ
こそこいい釘で、今日もすでに1回予定終了しているようだ。ワタシはサンド
(注:台間玉貸機の事)に500円玉を滑りこませた。

 隣りの103番台のおやじは、どうやら「小役地獄」に落ちているようであ
る。小箱8分目ほどの玉をかかえて、Xやらハートやらにつきまとわれている。
それを横目で見ながら、ワタシは天左2本目で左気味に散らして、左コースか
ら1チャッカー上のはかまに流し込み、チェッカーが拾ったらハンドルを強め
にし、右コースからヤクモノを狙う、という得意の戦法に持ち込んだ。

 千5百円目にハートが付き、それの出玉を使い尽くし、さらに5百円使った
ところで予定通りVが来た。さすがにワタシは「よしゃっ!」と声に出して、
デストラーデ風ではない、大きなガッツポーズをとってしまった。隣りの親父
は露骨に嫌そうな顔をした。9時13分の事である。

 2回目のVはすぐ来たのだが、3回目が深い。もう9時半を回り、これから
Vを付けても抜き切れないため、他の客はどんどん帰ってしまい、たぬ吉君の
シマで打っているのはもうワタシ一人である。

 アウト玉は流され、従業員「友和の父」(仮称)がたぬ吉君のシマの空き箱
を片付け、灰皿を掃除し、ワタシの汚れた靴の側をモップでかすめて行く。ワ
タシは友和の父に聞こえるよう「抜き切れんかもしれんなあ」と大きな独り言
を言った。友和の父は「ははは。頑張ってや」と愛想笑いを返した。

 9時43分、ようやく3回目のVがかかった。寄りが悪い。ハンドル操作を
駆使し、必死で寄せたが、15回1セット終了して間もなく、場内に閉店10
分前の「蛍の光」が流れ始めた。Vを付けるのに手間取ってはいるものの、結
構たたみかけるように鳴かせているので、V終了後の上皿の玉だけでやりくり
している。4回目のVは全部消化出来ずに4千個終了となるであろう。ここで
やめれば3千個前後の出玉で確定する。ワタシは迷わず遊戯を継続した。

 そして9時54分、気合いと根性で4回目のVをかけた。いちかばちか、極
端な右打ちで右サイドからヤクモノへ玉をざくざく流し込む。ラスト6回まで
絞り出したところで「102番台でお遊びのお客様、予定終了です。」のアナ
ウンス。時計は9時59分を指していた。

 大箱1個に小箱1本分の玉を運んでいる時、友和の父とすれ違った。「抜き
切ったで。」と言うと、彼は目を丸くした。ジェットカウンターは4392個
で停止した。結構よく出たもんだ。換金を済ませたワタシは朝生田のMUSE
(深夜0時まで開いているCDショップ)へと車を走らせたのであった。


ああ、勝ったときの話はキーボードが軽い(笑)  aMI

BGM:チャンタでいこう/スパンダー・バレエ
   (自宅いえーいえー用に購入した80年代のベストヒット・オムニバス
    です。こりゃ予想以上に美味しいぞ。)

P.S.お目当てのモダチョキの新譜は、なんと売り切れていたのだった!