#560/560 フェスティバル・ホール ★タイトル (KUH95291) 98/ 2/ 1 17:30 (200) 97他>年間ベスト10 オールジャンルベスト10 aMI ★内容 (aMI/KUH95291) (テーマ:とにかく97年によく聴いた10枚) 1.200 Motels / FRANK ZAPPA RYKO RCD10513,4 2.WOOL /SMAP Victor VICL-40212,3 3.Animetal Marathon / ANIMETAL SONY SRCL3779 4.Phoenix Rising / ARTENSION ROADRUNNER RRCY-1058 5.Greatest KISS / KISS Mercury PHCR-1500 6.Very Best Of Rainbow / RAINBOW POLYDOR POCP-1656 7.Go! / FAIR WARNING ZERO XRCN-1292 8.勇者王誕生! /遠藤 正明 Victor VIDL-10849 9.Nothing Lasts Forever / TRIBE OF GYPSIES Victor VICP-60102 10.絶対進化革命前夜 /(アニメ・サントラ) King KICA 354 番外.梶原一騎の世界 /監修:真樹日佐夫 東芝EMI TOCT-9954 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (コメント欄) 97年に入手した全61枚から、よく聴いたであろう順(フィーリングですんで 正確ではないです)に10枚+1枚(10まで絞ろうとしたんだけど、どうしても 苦しくなったので1枚おまけ)をピックアップしてみました。 一応ランキングの形にはしてありますが、4位以下は大きな差はないと思います。 しかしトップ3はよく聴きました、実際。ザッパに歌謡曲にアニメ。わかりやすい ですなあ(笑)。では1つずつ簡単にコメントを。#???? は、M*Cサロン「つづ ら日記」の番号です。あと新=新譜、旧=旧譜、再=再発です。 1.200 Motels / FRANK ZAPPA #7333 【FREAK OUT!】・再 映画のサントラという特殊な事情の契約形態のため、ついにザッパ自身の手 元に版権が戻らなかった(現在も戻ってはいない)ため、CD化されていなか った幻のアルバム。サントラといっても実際に映画では使われなかった曲も多 いし、何より「バンド形態でのロックもん」と「オーケストラを用いた現代音 楽」(ザッパが呼ぶところの「シリアス・ミュージック」)とが、ほどよいバ ランスとビッグなボリュームで盛り込まれた、「単に幻だというだけの凡作」 なんかではない傑作アルバム。ザッパ・ファンは黙って買うしかないし、60 年代ザッパの入門としてもちょうどいいかもしれない。ほんと毎晩のようによ く聴いた1枚いや2枚(笑)。 2.WOOL /SMAP #7175 歌謡曲・新 SMAPの2枚組ベスト。ワタシはSMAPに関しては、まあSMAP自身 も結構好きではあるのですが、それ以上にバックに起用されている豪華ミュー ジシャンのプレイに興味がある、というかなり不純なファンです。実際いい仕 事してますし、皆さん。「一流ミュージシャンによるシュアーでタイトなオケ に、へなちょこな歌」という構図は、かつてのスティーリー・ダンに通じるも のがあると考えてます。いや、マジで。実際アメリカでもこの手のメンツがず らっと揃ったのは、ドナルド・フェイゲンの『ナイトフライ』のレコーディン グ以来ではないか? てな説もあるようだし(笑)。 豪華全26曲ではありますが、そういったわけで打ち込み系あたりを除いて MD1枚に編集して、それを車で聴きまくりました。新譜の「ス」の方は、ギ ター:ナイル・ロジャース、ドラム:ナラダ・マイケル・ウォルデンという夢 の共演をはじめ、それ風の楽しみもありはするんですが、それ以上にSMAP 自身の個性が強く出ているため、結局へなちょこ度の高い『PACKED WOOL』(自 分編集版に付けたタイトルです)の方を結局よく聴きました。やっぱりワタシ は不純なファンですね(苦笑)。 3.Animetal Marathon / ANIMETAL #7146 アニメタル関連・新 「アニメのメタルでアニメタル」のひとつの極み。全38曲42分19秒5 のスーパー・メドレー。単にアニメ曲をメドレーにするだけでなく、間奏でハ ードロックの有名曲のリフっぽいことしたりとか、【HARD&METAL】カルトQ的 な楽しみもできます。これもとにかく車内でよく聴きましたね〜。 とはいえ、ワタシがアニメもメタルも両方好きなので、というのと、ヴォー カルが元アンセムの坂本英三であるという点で入れ込んでいるのですが、アニ メかメタルかどちらか片方のファンにとっては、中途半端なものでないかな、 とも思います。こだわりの強いアニメ・ファンにとっては、必然性のない別ア レンジというだけで論外でしょうし、とりあげた対象への愛があまり感じられ ない、てのもあるでしょうし。 今度この大メドレーの第二弾『アニメタル・マラソンII』、おまけに『アニ メタル・レディー・マラソン』が同時発売らしいです。「もうええよなあ……」 とか言いつつも、結局買ってしまうのだろうなあ……。 4.Phoenix Rising / ARTENSION #7321 【HARD&METAL】・新 個人的に96年最大の収穫だったアーテンションのセカンド。大絶賛してた くせに、ヴォーカルとキーボードのそれぞれのソロは聴いてないし、このアル バムも発売日には買っていません。1枚にしてワタシの中でその存在が安定し てしまい、新たな期待が起きてこない、という事ではないかと思います。 実際、最初から最後まで絵に描いたようなアーテンション節で、デビュー・ アルバム1枚にして確固たる自らのスタイルを確立し切っています。歌も含め て全パートとも水準が高いというのが最大の魅力ですが、技巧方向に突出して いるため、情緒的な魅力にやや欠ける、というかバランスが悪いというか。全 体として冷徹な印象があるあたりが、称賛はされるが熱狂的な支持を得るには 至っていないように思える原因かもしれません。 しかしインギー以降の「大仰でテクニカルなハードロック」を語る上では外 すことのできないバンドではないかと思います。 5.Greatest KISS / KISS #7081 【HARD&METAL】・新 6.Very Best Of Rainbow / RAINBOW #7333 【HARD&METAL】・新 どちらも新譜だけどベスト・アルバム。ところで、アナログのLPとデジタ ルのCDでは、音がいい/悪いという問題ではなく、「音声再生メディアとし ての特性の違い」というものが歴然と存在します。 だから、LP用に作られたマスターからそのままCDを起こしても、LPよ りスペック的にはハイファイになるかもしれませんが、必ずしも聴感上「良く なった」と感じるとは限りません。厳密に正しい例えではありませんが、雑誌 のグラビアを虫めがねで拡大してみる、てな例を想像してみてください。 ロバート・フリップ、ジミー・ペイジ、そしてフランク・ザッパなど、音に うるさいミュージシャンは、レコード会社がアナログ用のマスターを使って勝 手に制作したCDに対して大いに怒り、自ら自作をリ・マスタリングしていま す。そしてこれらの作品は、ワタシの感想としては確実に音がよくなっている と思います。 ですから、(上の2枚のように)デジタル・リマスターを施したベストって のは非常に購買意欲をそそってくれます。特に両方ともCD聴いて多少がっか りした経験があるアーティストですし。これがもしも「アーティスト本人によ る再レコーディング」だったら、それほど欲しいとは思わないと思います。実 際、期待通りの出来だったので、よく聴きました。 7.Go! / FAIR WARNING #7150 【HARD&METAL】・新 新しい出会いを求めて、アルバムを1枚も持っおらず、ちゃんとまともに聴 いたことことはないけど、レビューなどを通して通して興味を持っていたフェ ア・ウォーニングの新譜を買ってみました。 で、聴いたところ評判通りの出来。いかにも日本人好みのやや憂いを帯びた ハード・ロック。ウリ・ロートから譲り受けた(か借りたまま返さないのか?) という、噂のスカイ・ギターの音色も、天に駈け昇らんばかりの爽快さだし。 非常に気持ちいいのでかなり何度も聴きましたが、未だに曲名を全然憶えて いないという有様。「いいBGM」止まりだったのかもしれませんね、ワタシ にとっては。でも回数は聴きましたよ。 8.勇者王誕生! /遠藤 正明 #7128 アニメ・新 これを書いている前の日に最終回を迎えた、名古屋テレビ発テレビ朝日系ア ニメーション「勇者王ガオガイガー」主題歌。近年、アニメの主題歌は悪い意 味での歌謡曲化が進み、曲を聞いただけでは何の主題歌かすらわからぬものが 増えてきています。 しかしこの「勇者王ガオガイガー」の主題歌は素晴らしい。「ガガガッ ガ ガガツ ガオガイガー!」と、のっけからインパクト強烈なヒーロー名連呼か らはじまり、背景&スペック解説、敵方糾弾、必殺技絶叫ともうロボット物主 題歌の王道を突き抜けます。 作曲の田中公平は、「檄!帝国華撃団」(真宮寺さくら&帝国歌劇団、「サ クラ大戦」主題歌)と「勝利者達の挽歌」(大山修司、「機動武闘伝Gガンダ ム」挿入歌)なども手掛けており、非常に気に入ったこの2曲が、同じ人の手 によるものだったと後から知って驚いたものです。調べてみると、「究極超人 あ〜る」や「未来放浪ガルディーン」といった昔よく聴いたイメージ・アルバ ムでも仕事していました。個人的に動向に注目している作曲家です。 9.Nothing Lasts Forever / TRIBE OF GYPSIES #7321 【HARD&METAL】・新 「サンタナというジャンル」の新人バンドのミニ・アルバム。サム&デイヴ とピーター・グリーンのカバーなんかもやってます。いわゆるラテン・ロック の好きな人にはお薦め。決してサンタナの猿真似というわけではなくて、なん というか、ドリームシアターとラッシュの関係みたいなものか。個人的大収穫。 10.絶対進化革命前夜 /(アニメ・サントラ) #7263 アニメ・新 テレビ東京系アニメ「少女革命ウテナ」のサントラ1枚目。寺山修司の「天 井桟敷」で音楽を担当していたというJ.A.シーザーの暗黒ロック合唱曲が 収められています。この暗黒ロック合唱曲路線はもはや「ウテナみたいな感じ」 と表現可能なくらいの強烈なオリジナリティを確立しています。アングラ演劇 のような、ヘヴィロックのような、合唱曲のような、プログレのような、わら べうたのような混沌としつつも言いしれぬパワーに溢れた楽曲群は、単に「ア ニメの曲」と括ってしまえない存在感を誇っています。 今度これらの合唱曲を中心としたアルバムが発売される予定なので、大変楽 しみにしています。アニメのBGMとはいえ、こういう個性的なサウンドを、 マニア以外の多くの人々の耳に届けた、というのは非常に画期的なことではな いかと思います。 番外.梶原一騎の世界 /監修:真樹日佐夫 #7333 アニメ・新 実弟である真樹日佐夫先生監修による、梶原一騎原作アニメ作品を中心とし たアンソロジー。巨人の星、あしたのジョー(高森朝雄名義)といった有名作 品はもちろんのこと、侍ジャイアンツや柔道讃歌といった渋めの作品まで網羅 されている見事なアルバム。梶原作品に涙した君は、これを買わずには死ねな い。 |