城ヶ崎海岸の地形とアマツバメ

 2013年7月 井上氏、古山氏の写真提供がある。

1.はじめに 

伊東市城ヶ崎海岸には、東伊豆単成火山群の大室山が噴出した安山岩質溶岩が分布している。
大室山は約5000年前、噴火した単成火山である。最初は激しいプリニアン噴火でテフラを噴出し、スコリア丘ができた。その後溶岩を流出する噴火に変わった。溶岩は大室山の山腹を破って、流出した。噴火活動期間は単成火山で短く、数年と推定されている。噴出量はテフラが約1億4000万トン、溶岩が3億2000万トンあり、合計4億6000万トンと計算されている。
 

2.柱状節理とポットホールの円磨礫(えんまれき)

 城ヶ崎海岸では溶岩が固まるときの様子が分かる柱状節理、 ポ ットホール(Pot hole、 甌穴おおけつ、かめあな)にある綺麗に磨かれた円磨礫などが観察できる。

 
柱状節理が美しい城ヶ崎海岸  2010年7月10日     
 城ヶ崎海岸は、大室山の溶岩流が海岸まで流れてきて固まった、高さ20mの岩壁である。
 溶岩が固まるときの垂直断面は、地表面のコークス状(クリンカー)から始まり、次に約10mの不規則な割れ目があり、それより内部(海面に近い方)の柱状節理が見られる。
伊豆では柱状節理に割れた石を六方石と呼んでいる。カーソルを画像へ 柱状節理
 
ポットホールと丸く研磨された礫(円磨礫)   2013年7月19日 
ポットホール(Pot hole)は、河底や海岸のかたい岩にできる円形の穴で、丸い礫が河川の流水や海岸の波のはたらきで回転しながら、まわりの硬い岩石を削ってできる。写真は城ヶ崎海岸のポットホールと丸く磨かれた円磨礫である。ポットホールより、丸くみがかれたきれいな円磨礫(直径約50cm)が見事である。こんなにきれいな円磨礫は大変珍しい。自然が彫刻した芸術作品である。ポットホール、円磨礫ともに大室山の安山岩質溶岩である。
 
写真のポットホールは溶岩の割れ目にできている。海水の白い泡から分かるように、波とともに割れ目に入ってきた海水は円磨礫を回転させる。回転する円磨礫は周りの溶岩を削って丸い穴(ポットホール)を作る。下の説明図参照
 
ポットホールは、寄せる波や引く波で礫が回転し、周囲の岩石を削りつくられる。礫自体も丸く研磨され、小さくなっていく。

3.アマツバメのコロニー(つばくろ島)

 つばくろ島は、波の浸食で孤立し、海に囲まれ、4つ足の肉食獣から守られて安全である。アマツバメは数百羽いる。
こんなに多いアマツバメのコロニーになったことは、生まれた場所へ帰ることから、ヒナが育つ確立が高いことを意味している。
生物多様性からも、大事にしたい。


アマツバメのコロニー(つばくろ島)  2013年7月19日  城ヶ崎海岸  
 
アマツバメのヒナをさらうハシブトガラス   2013年7月19日
孤立したつばくろ岩は4つ足の肉食獣から守られて安全と思っていたが、
カラスはいとも簡単にアマツバメのヒナをさらって行った。自然界は厳しい。
これで生態系が保たれているならよいが、一緒に観察した友人も、
今年のアマツバメの数は少ないと言っている。カラスが沢山いたので心配である。
 
アマツバメの群れ  2013年7月19日   城ヶ崎海岸   井上氏

アマツバメ  2010年7月10日   城ヶ崎海岸   
鳴き声は高音で チーリリリ チーリリリ、 数が多いのでにぎやかである。

アマツバメ  2012年7月9日   城ヶ崎海岸   古山氏
海岸や高山の崖に飛来する夏鳥、岩壁の割れ目へ集団営巣して繁殖する。
雄雌交代で抱卵や給餌をおこなうようである。

アマツバメ  2010年7月10日   城ヶ崎海岸   
全長約20cm、翼開長は約43cm、細長い翼を使って、羽ばたきと滑翔をくり返し、
高速で飛び回る。(太陽光線が逆光になっている。)

アマツバメ  2010年7月10日   城ヶ崎海岸   
のどは白っぽく、下面は黒褐色に白色の横しまがある。

アマツバメ  2010年7月10日   城ヶ崎海岸   
くちばしを大きく開き、飛びながら昆虫を捕食する。カーソルを画像へ

ひなに餌を与えるアマツバメ  2010年7月8日   城ヶ崎海岸  古山氏
抱卵と給餌のとき以外は、生活の大部分を、空中で飛び回って過ごすと言われている。
昆虫の捕食、睡眠や交尾も飛びながらするといわれている。
夜は高度を上げ、ゆっくり飛びながら眠るそうである。 
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