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初夏 ブナの森から(1) 森太郎
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芽生える命 ブナの赤ちゃん
初夏、雪が溶けると落ち葉のなかで眠っていたドングリの実(ブナの果実の総称)が殻を破って目を覚まします。まるでカイワレ大根の双葉にそっくり。ほほえましい光景ですが実はここから生存競争が始まるのです。この森のなかで生き残り、巨木に育つのは至難のわざ。ほとんどは日の目を見ないで未熟児のまま短い一生を終わるのです。
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