点字、点訳に関するFAQ
質問→点訳を始めるには、独学では難しいのですが何処で点字を教えてもらったらいいのでしょうか?
回答→。地元の広報で点字の講習会の記事が載っていることがあります。広報を注意して見て下さい。通信教育もありますが、あとの質問を参照して下さい。
質問→点字の本、絵本など点字に関する本、書店で販売されているのですか?
回答→。点字の本そのものは書店で発売されていませんが、点字に関する本は置いてある店が多くなりました。直接入手したい場合は、点字図書館に紹介すれば教えていただけると思います。
例.点訳のしおり 551円(送料込み)日本点字図書館用具部(TEL03-3209-0751)で販売されている (価格は2011年2月現在)
初めての点訳 630円 全国視覚障害者情報提供施設協議会 編集 発売/大活字 。 書店で注文可能。
質問→色々な点訳された本などあると思いますが、盲人の方は今、どのような本を必要とされるのですか?
回答→。名作とか過去に話題になった小説、随筆はほとんど点字化されています。また、全国どこの点字図書館の蔵書も利用が出来ます。育児書、鍼按関係の専門書、料理の本、最近発行された小説など必要とされています。
質問→「楽譜の点字」をホームページで見ました。どんな歌の楽譜なのですか?歌謡曲とか…あるの?
回答→。点字の楽譜はほとんどの楽典の表記が出来ますので、あらゆるジャンルの曲が点訳されています。もちろん歌謡曲もあります。ただし、楽譜の点訳は特殊なものなので、どこの点字図書館にもあるというものではありません。
質問→拡大図書って何…?。点字とは違うのでしょうか?
回答→。拡大図書とは弱視者のため、サインペンのようなもので普通の字を拡大して作成する図書です。郵送料は無料ではありませんが優遇措置はあります。
質問→点字の通信講座とかあるのですか?一級とか二級とか検定式なのですか?
回答→通信講座は新聞などに各種の資格取得と同じように掲載されていることがあります。また、このホームページからYAHOOにリンクして「点字 通信教育」で検索しても見つけることが出来ます。これらは数万円の受講料が必要な場合もあります。英検などのように全国的に共通な等級はありません。ただし一部の団体では試験に合格した者には
認定書を発行しています。
質問→点字に興味があるのですがボランティアのグループは何処に行くと教えていただけるのでしようか?
回答→地元のボランティア協会に問い合わせればグループは教えていただけると思います。ただし初心者に点字を教えていただけるか否かははケースバイケースでしょう。
質問→「点字の会」に入会すると、ノルマとかあるの?
回答→。まったくノルマのようなものがない場合と、ある期間内に何冊か仕上げる義務がある場合とあります。
質問→地下鉄など出口が1~10と番号で表示してあり、番号により場所の案内がありますがどうやって進んで行くのですか。
点字の標識がしてあるのですか?ある場所の階段の手すりに点字が書いてありましたが、標識なのでしょうか?
回答→視覚障害者は慣れている場所ではメンタルマップといって自分で位置関係を記憶して行動しています。点字の標識をしても、下の質問の回答にあるように利用しにくいでしょう。点字ブロックがある場所でも、必ずしもそれを利用するとは限りません。階段の手すりの点字は、あまり多くは書けないので、階の表示程度が多いと思います。
質問→今まで何気なく町の中を歩いてましたが、最近ふと点字に気が付きました。駅の切符売場の料金の点字です。私は目が見えるので分かりましたが目の不自由な人は何処に表示してるのかが分からないのでは?
それとも、全国共通の場所が決まってるのでしょうか。
回答→折角点字の表示があっても、その場所が分からなければ利用出来ません。駅では点字の表示のある場所に特別なメロディーを流している場合もあります。表示に共通な場所はないようです。
どの駅についても是非設置してもらいたいのは、ホームに出入りする階段の位置を知らせる装置です。メロディーを共通にして流すだけで視覚障害者がその位置を知ることが出来、逆方向に行ってしまうということなく、知らない駅でも出口に出る場合の助けになります。
質問→点字の本は、多くの人が読んだり、古くなってくると点字の山は凹んだりして、読めなくなったりしないのですか?
回答→。点字用紙に書かれた点字はかなり長持ちしますが、ご質問のような現象はあります。今はほとんどありませんが亜鉛版印刷のものは、原板があればたやすく増し刷りが出来ます。パソコン点訳のものは点字プリンターで同様に出来ます。
質問→飲料水とアルコールを区別する為にお酒には点字が書いてありますがアサヒとかキリンとかは分からないのでは?
回答→。お酒の表示がしてあることは、便利ですが詳しい内容は分かりません。
質問→パソコンで点訳すると、どのような形で本になるのでしょうか?点字のプリンターが必要ですか。
回答→。点字プリンターは高価ですが一般の点訳者は準備しなくて結構です。点訳した内容の入ったフロッピーやメモリーを利用者なり点字プリンタのある施設に提出します。点訳されたものは、パソコンを使って音声化して聞いたり、用紙に打ち出して本を作ればパソコンのない方でも利用が出来ます。ただし個人または団体の受け付け先を見つけてから、点訳をして下さい。
質問→点字の本の貸し出しは健常者にも借りることが出来るのですか?それとも貸し出しは無いのでしょうか?
回答→通常は視障者だけですが、点訳の参考にするということなら、一時借りることの出来る場合もあるでしょう。
質問→食料品など賞味期限など目の不自由な方はどうされるのですか?メーカーが率先して点字で日付など書くことはできないの?
回答→コスト的、技術的に難しい点があり行われていません。必要があれば当事者が店員なりに尋ねるということになります。
質問→パソコンとソフトがあれば点字を知らなくても点訳が出来るということを聞いたことがありますが。
回答→ソフトに2種類あります。1つはワープロのように、ローマ字入力、仮名入力で「かな」で文章を書いていくとそのまま点字化されるもの。これは、点字は発音通りに書くとか、分かち書きにするとかの基本ルールに従えば、図書の点訳はできなくても手紙などにして意志の疎通くらいは出来ます。フリーソフトも数種出ています。
もう1つは普通のテキストファイルの漢字仮名混じり文を、自動的に点訳するものです。これは特有な読み方をする固有名詞部分以外は正しい点訳文に近いものを作れます。このホームページからリンク出来るアメディアからWindows対応のEXTRAというソフトが発売されています。これは有料ですが「お点ちゃん」とか「IbukiTen}とかいうフリーソフトもあります。
質問→点訳の規則は煩雑でなかなか覚え切れませんが、視覚障害者の方々はどの程度規則に準じた点字文を使われているのでしょうか。
回答→一概には言えませんが、ご質問の煩雑な点訳の規則は、図書の点訳の際に用いられるもので、視覚障害者が日常用いている点字文とはやや異なるといってよいでしょう。
質問→地元の行政機関から視覚障害者に配布する文書の点訳を依頼されました。予算がないので、材料代しか払えないと言われました。このような場合も無料奉仕が原則なのでしょうか。
回答→視覚障害者に対する図書の点訳とか音訳は、原則として無料での奉仕が多く行われています。このケースでは、行政の職員が行うべき仕事を代行する訳ですから、行政側は当然、労賃を予算化して依頼すべきです。これは何も特別なことではなく、行政の仕事の一部を外部の者が有料で請け負っているケースは多々あります。しかし点訳は知的な作業ですので時給もそれなりに高くあるべきですが、私の知る限りでは低い値で支払われていることが多いです。
