2.フランスで発明された点字

点字が考えられる前に、外国でもいろいろな文字が使われていました。文字をうき出させる方法もありましたが、アルファベットの国は文字が少なくかん単で、さわっても良くわかりました。
 南アメリカのペルーでは、コロンブスのアメリカ発見より前に、結び文字というものがあり、目の見える人も使っていました。これは、ひもに結び目を作って、その形、大きさ、位置により、アルファベットを、あらわしたものです。
 今の点字はフランスのルイ・ブライユ(写しん)という人が考えましたが、それより前にも、点字は作られています。これはシャール・バルビエの点字で、2列になっていて、左が5こ、右が6こ、打つ位置がありました。しかし、この文字は目の悪い人のために作られたのではないようで、戦争のとき、夜暗い所でも、命令を伝えることが、できるようにしたのではないかと、考えられています。
 1821年、パリ盲(もう)学校の学生のルイ・ブライユが13さいのとき、バルビエの点字が使われるようになりました。ブライユは、たちまち、その点字をおぼえてしまいましたが、いろいろ、まだ使いにくいことに気づいて、パリ盲学校の先生になってからも研究をして、今、使われている点字を1829年に発表したのです。
 しかし、この大発明も世の中の人にみとめられず、かれが43さいでなくなった2年後に、ようやく使うことがゆるされました。
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