3.日本ではじめて点字を使った人 

 明治の時代、東京盲(もう)学校の小西信八(こにしのぶはち)という先生が、盲(もう)学校で使われている文字が、とてもふべんなものであることに心をいため、外国のしりょうをさがしたところ、東京教育博物館(きょういくはくぶつかん)で、フランスの点字のことをおしえられ、さっそく、新潟(にいがた)から来ている、小林新吉(こばやししんきち) という生とに読ませてみました。
 まだ日本の点字の発明される前のことですから、たぶん、ローマ字を使ったのでしょう。アルファベットの26文字だけでしたから、たちまちおぼえて読んだり書いたりできるようになりました。本人も大よろこびをし、このせいこうを見て小西先生は、石川先生に日本の点字を新しく考えるようにたのんだのです。それは明治(めいじ)20年のおわりのころでした。
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