視覚障害者への奉仕の概要(点訳、その他の情報伝達関連)
2.録音図書の製作
点字図書館関係を初め、この分野を「音訳」と称することもあります。各種の奉仕の中で、も
っとも手っ取り早く出来る感じがしますが、やはり多くの人が利用する録音図書の
製作となると、相当な知識と技術、設備が欠かせません。
しかし、個人的に奉仕をされる場合はテープレコーダがあれば、取りかかること
は出来ます。しかし少しでも聞き易くするため、次のことを心がけて下さい。
(1)テープレコーダは外付けマイクが使用できるものとし、内蔵マイクは使わない。
(2)周囲の雑音がなるべく入らない場所と時間を選ぶ。この場合も本をめくる音、
息づかい、部屋の反響など余分な音が入らないようにする。
(3)会話の部分でも、台詞をしゃべるような調子にはしないで、淡々と読む。
奉仕者の個性が録音に反映されない方がよい。
(4)テープはなるべく90分またはそれ以下のものが良い。
以上は、あくまで個人的な奉仕の場合ですから、その都度利用者の意見を聞き改善
していけばよいでしょう。先に述べたように本格的に行うには講習を受講し専門的知
識と技術を習得する必要があります。ただし点訳ほどは講習は実施されていないので、
近くの録音奉仕の団体に奉仕の希望を申し出れば適切に対処していただけると
思います。