平成12年度四国地方ARDF競技大会参加レポート


平成12年5月14日(日)愛媛県上浮穴郡久万町(周辺) 競技時間120分スタート10:00〜 天候:雨のち曇り



〜〜最悪の大会〜〜

ARDF大会参加前日からの雨により、競技当日も雨になるかも?と想定して念入りに受信機の防水対策を考えなが現地に乗り込む。前日は、現地では星空が顔を見せるほどのコンディションでいつもながらのテント生活&大川ARDFer各局と情報交換をしてその日は就寝する(14日AM1:00時頃)。朝、午前6時前に一雨有ることに気が付いて目が覚める。睡眠5時間では、体がまだ付いていけないもう一眠りと仮眠を取ろうとするが周りが騒がしくなってきてそのまま起床となってしまう。テントから出ると、朝靄がかかり少し曇り空状態(このままだと絶好のARDF日和だ)と思うが西の空模様が何かしら怪しい雰囲気であることに気が付く。(14日AM7:30分頃)OTクラス上位入賞最有力のJH5FUL(松浦孝行氏)と共に現地の早見を行うことにする。現地(スタート場所との想定)で西に探索、、周りは針葉樹であり起伏に富んであるため反射波が出る事は用意に想像が付いた。獣道も無数に見受けられ、なおかつ植林のための林道も確認が取れる(これは、西にTXが有れば厄介だな)と思う。もう少し散策をしようかと思った矢先に雨に祟られ始めることになり断念を余儀なくされる。元居た場所に戻ってみると続々と各地のARDFerが到着している。今年初めての人もちらほらと見受けられるため早々に挨拶をして、我が受信機の防水対策を試みる。(AM9:00分頃)受付終了の頃には空の上ではカミナリが聞こえだしバケツをひっくり返すほどの程の勢いで雨が降り始める。(自分のスタート受信開始時間までに上がるのか?)と内心思うが、前日から雨には覚悟を決めていたために、防水は受信機のみとする。

〜〜競技開始〜〜

競技開始10分前、地図を貰う。雨の降る中防水用の地図入れにマップを納め、地形を読みながらその日の戦略を練る。マップは北南が3k程書かれていて比較適平野地帯が多い開けたコースである。東に南北に走る県道が走っており東方側が書き入れがなされていないので、東方の山から聞こえてくるだろう波は反射の疑いを考える。(この時点で、県道より東にはないモノと考える)。あとは朝見た西側の山間コース、、、。等高線(山の標高等や地形を表したモノ)の間隔が5mとマップに欠かれているために、山の形から見ても険しいことが用意に解る。(幹線道路は一本のみ後は獣道か林道のみ)か、、、。反射で悩むよりも、まずは最初の一個と比較的容易に置かれて居るで有ろうFOXからのアタックを考え、東に向かって県道まで出ることを考える。 スタート時間が迫る、、、。(AM10:00分)私も含む第1組がスタート アタックの開始である。第1FOX 北東方面から入感(2k程度向こうかな) 続いて第2FOX 前方少し北よりから強烈に入る(750m以内かも)第3FOX 南東方面(市街地の中か?)第4FOX (仮第3FOX方向より少し右辺り)第5FOX 受信無し(方角判別出来ず)第5FOXが聞こえて来ないのでロケを考えて最後にアタックと判断する。一番近いのは第2FOXか、でも第2FOXに行ってからの行動を考えたらまずは、第3FOXの有る南東方面へ行くのがBESTと判断一気に南下する。第3FOXの3鳴き目で、場所の特定があらかた出来た(やはり第3FOXは市内地の建物近辺かほこらの傍だ)。行こうと思ったが第4FOXが今度は強烈に入感し出す。山手の方かああ〜これも、強い。今後を考え第4FOXゲットと敢行する。ゲットまでスタート時から23分かかる、山際で小さなほこらのすぐ際に置いて有った。そのまま次の目標第3FOXだ。ゲット時間はスタート時から34分、建物の際に置かれているため直接の波を追わえられずに苦労する。そのまま、元来た道を引き返し吸水ポイント近辺まで帰る。第2FOX、距離感の感覚からナノか明らかに750m以内と判断(最初の目測)して有るためにここに来て問題が生じたのである。コース設定から考えたら比較的平坦地に置かれて有るモノと判断してあったのだが電波の強さから急激な傾斜地帯で標高を少し取ってあるのでは?と考える。マップには、第2FOXが有ろう周辺には実際に無数の獣道が存在してある。周りには競技者が結構右往左往している。マップ上の神社(FOXを隠すのに定番)が有るため750m以内ではあるが試しに目よる探索を試みるも見あたらない。(当たり前か)、、、。時間が過ぎて第2FOXが鳴き始める 受信機ATTの針が振りきった。感度を落とすと残り100m前後と出る。方角は目の前にそびえる山から、、、。獣道をマップ上で探すと2本見える。どちらか選択を考え、第1FOXを考慮に入れて右下に延びる獣道をチョイスしてみる。いざ敢行と動作に写る瞬間第2FOXのポスト(赤白の目印)が目に飛び込んでしまう。獣道の入り口に置かれてある(トホホ〜)自分のマップでは、明らかに750m圏内(ARDFのルールではスタート地点より750m以内にはTXを置かないとルールが決められて有る)、ゲット時間はスタートから1時間05分前後、大幅に時間を食らってしまった。 続いて第1FOXは真北だと解り県道を北走する。やたらと遠くに感じながら第1FOXゲットまでスタートから1時間15分かかった。マップ上の最北端である。残すは、第5FOXのみ、、。自分のマップで後探していない所は?と考えるとスタート地点からは西側に当たる山間コースのみで有る事に気が付く。民家が点在しているために舗装道も整備されており道なりに西に向かおうと判断する。この時点で、持ち時間が後残り35分前後である。良くてFOXが3鳴きまでか、体力と運の勝負と微かな望みをかけて第5FOXへアタックをかけた。

〜第5FOXとの賭け〜

1鳴き目、、急な峠道の谷間のために前へ前へと走ることだけ考えていて受信出来ず。 2鳴き目、、両側を急な山に囲まれており反射に悩むが、受信機のATTでは、200m前後と表示しているために、最後の3鳴き目にかけて足測で100m分だけ自分が思う山側に近づいて見る。 3鳴き目、、受信機に強烈に入感。その方角を小走りに直進するとそこに第5FOXが目に飛び込む。 (ラッキー)なかば罵声に近い独り言を漏らしながら残るはゴールのみと目指す。 体力にも限界がある。太股や腰にまでけいれんを感じながらも持ち時間最後の時間との勝負に賭けた。5個見つけたのだから絶対に帰る。「失格は恥だ」と心に言い聞かせながら、、。 ゴールでは、役員の皆さんが拍手で出迎えてくれた。私自身それに答えたかったが時間に焦るあまり期待に添うような反応は出来なかった。


〜結果 1時間55分47秒 探索個数 5TX  OMクラス総合とも1位〜

ゴール後、それまで降っていた雨は気が付けがやみ、晴れ間が見受けられていた。 私自身ではウェアや運動靴内の水気を気にすることなく競技を終えたが衣服等は雨により相当重くなっていた。着替えると心地よさとそれまでの体にかかる負荷が無くなったかの様だった。

お天道様が(笑ってよく頑張ったな)と祝福しているかの如く私に微笑みを賭けてくれて居る様に見受けられた一日でした。                                                             de JF5MED