明細書作成のコツ

【特許請求の範囲】を最初に記載するのは、初心者には難しいかも知れません。
その場合には、記載しやすい箇所から順に記載するのがいいと思います。
例えば、次の順序で記載してみてください。
 まず、フリーハンドでいいですから、図面の下書きをスケッチしてみます。
品物であれば、品物のおおよそを描いてみます。ビジネス特許であれば、 手順の
フロー図を書いてみます。自分の考えを大まかにまとめることにもなります。
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 そして【背景技術】のところで,従来の技術はどうだったのか具体的に詳し
く説明します。
     ↓
2−2 次に【発明が解決しようとする課題】のところで、従来の技術のどこに解
決すべき 課題があったのか説明します。
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 そして図面自体を作成します。
 発明にかかる技術を実際に実施したらどのようになるのか詳しく図面にする。図
面を描くうちに、自分自身の頭の中も整理されてきます。新たなアイデアも浮かぶ
ことがあります。
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 図面ができたら、
【図面の簡単な説明】【符号の説明】のところを書きます。
図面の各部に符号(番号やアルファベット)を入れ,その符号の部分の名称を記載
します。
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 そしていよいよ【発明を実施するための最良の形態】のところを、図面と符号
を使ってできるだけ詳しく説明します。図面化が出来ない内容も詳しく説明すよう
にして下さい。例えば材料や、図面に 表れない細かな部分などです。
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 ここまで来ると、自分の発明の全体が分かってきているので、【特許請求の範
囲】
を書くことができます。特許したいのはどの部分なのか記載します。この欄は、
特許権の権利内容を 決定する部分なので、一字一句を吟味します。
 この欄で、新しい字句を使用した場合には、【発明を実施するための最良の形態】
のところを手直しして、字句が統一して使用されるようにします。自分が混乱しな
いためにも、審査官などの他人が 読んで分かりやすくするためにも必要です。
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 その後に【課題を解決するための手段】を書きます。ここは【特許請求の範囲】
の内容と同じでよいです。
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7 【発明の効果】のところは、【特許請求の範囲】の字句を用いて、【発明が解
決しようとする課題】で説明した課題がどのように解決されるのかを記載します。
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9 【発明の属する技術分野】
この発明がどのような分野で使用されるのかを簡単に記載します。 始め考えていた
よりも広い分野で使用できることに気が付いてくるかもしれません。