風の約束


 始まりの言葉は「風」あなたからの手紙


 いつからか私は気になっていた
初めて出会った時の心の中で
視線が合うたびケンカをし意地を張っていた 理由(わけ)もなく
遠く離れた小さな胸の奥で 何かが変わろうとしていた
涙に濡れた幼いハートが勇気をくれた
鏡に映る本当の自分に素直になった私 今なら言える


好きです大好きです 頬を赤らめながら呟いた
暖かい眼差し 言葉尽きる嬉しさ
初めて私見つめている あなたに見つめられている
あの日に吹いていた風の約束


いつまでもあなたを待っている
サヨナラした時の笑顔のままで
想う心がいつしか叶うと信じていた あの頃
ピュアな気持ちでいっぱいで キスするたびお互い赤くなっていた
そんな思い出と鼓動が空を歪ませた
涙で今甦る遠く過ぎ去った日々 別れの瞬間(とき)


 今でも愛している あなたの事だけずっと
夢の翼で 私を抱きしめてと
最後まで言えなかった 言い出せなかった
あの日に交わした風の約束


 素敵な恋 始まりがあり終わりがあることに気づいた
二人の瞳を吹き抜ける風 夢 空の1ページ
いつも通り過ぎていた風の約束