木漏れ日の中で・・・。



淋しい時は公園の白いベンチの片隅で一人
頬に残った悲しみの軌跡(あと) 音も無く刻み込まれる葉影(こかげ)
自分の弱さに縛られ 傷付く事から逃げていた 
流す涙の分だけ冷たい記憶(メモリ)が消えていく
伝えられない 止めど無い思いが心のベルを鳴らす


 全てを消去(リセット)させ 誰も居ない世界へ連れて行って
そんな願いが風となり通り過ぎる
落ち葉舞い散る頃 木漏れ日の中で・・・。

 

 いつもと変わらない町の歩道を行き交う人々の中で
捨てられた子犬の様に 出口の無いガラスの迷宮さまよう
風に揺れる髪を掻き揚げ まぶたを閉じ耳を澄ます
葉の隙間から射し込む暖かい日差しを浴び
心に響く 透き通る緑の囁きを感じた


光が背中を押し 明日へ踏み出す勇気をくれた
時と共に歩み続ける物語のように
若葉芽吹く頃 木漏れ日の中で・・・。


 果てしない新たな 未来を創り出す幸せ探しに
運命に揺れるブランコを自力(ちから)でこぎだす
サクラ舞い上がる頃 木漏れ日の中で・・・。