とゆーわけで、突然ではあるが、必殺技の話をしてみようと思う。 何を隠そう、私は「必殺技」が大好きである。 どれぐらい大好きかというと、「自分にもひとつ欲しいっ!」と思う ぐらいだ(笑)、というか、極論すれば「万物にとって必須である」と 思っているというか、それぐらい好きである。 と、冗談はこれぐらいにして、ちょっとだけ真面目に「ドラマ内における 必殺技の効用」というものについて考えてみることとする。 すなわち、何であれ「闘いが描かれるドラマ」において、その進行上、 必殺技は欠くべからざるものとなり得るのである。 ちょっと言い回しが難しいので、例をあげて簡単に説明しよう。 例えば、「ありがちなロボットアニメの進行」というのを考えてみると、 導入部 ↓ 敵出現 ↓ 主人公メカ出撃 ↓ 合体 ↓ 闘う ↓ 必殺技 ↓ 敵倒す ↓ 引き となる。あるいは、「主人公メカ出撃→合体」のあたりを「主人公出撃→変身」と 変えただけで「よくあるヒーローアニメ」「よくあるヒーロー特撮」にも 対応し得る。 まさに、ドラマの基本「起・承・転・結」を完璧に踏まえた、先人の産みし 素晴らしき魔法のフローチャートであるな。 で、どうやら、日本人はこういう進行が好きらしいのだ。 例えば、娯楽時代劇の2大巨頭「水戸黄門」「遠山の金さん」などで、上の 表の「必殺技」を「印篭」にしたり「桜吹雪」にしたりすると(他にも調整が 必要だが)この表に適合してしまうのがお分かりであろう。 ここに共通することは、必殺技にしろ印篭にしろ桜吹雪にしろ、「主人公の 圧倒的な力をもって敵を破壊(または屈伏)させる」というカタルシスを 提供するものだ、ということである。 どうも、日本人はこういうのが好きらしい。俺も好きだが。 そして、この表に則ったような進行を示すドラマの場合、ここから「必殺技」 を抜いてしまうと、何か締まらない話になってしまうのがお分かりだろうか。 逆に、そういう場合、必殺技の部分が盛り上がれば盛り上がるほど、ドラマ そのものも熱くてイカスものとなる。 近年では「爆熱ゴッドフィンガー」かな。って、この話は「Gガンダム」の ページで詳しくするとして。 ということで、まず、結論その1としては、 なのである。 ということは、逆に言えば「そういう種のドラマにしたくなければ必殺技を 無くせ」ということで、実際にそういう方法論で作られてヒットしたのが 「機動戦士ガンダム」であるわけだが、その辺の是非とかに突っ込み始めると 面白いけど収拾がつかなくなるので、今回は割愛だ。 で、必殺技の2つ目の効用である。 単純に言えば、主人公は強くなければならない。 そして、主人公は個性的でなければならない。 その強さと個性、それをもっとも如実に具現化しているのが「必殺技」だと 思うのである。 いわば、主人公のアイデンティティと言っても過言ではないのである。 コンバトラーVの超電磁スピン、ライディーン(「勇者」のほうな)の ゴッドバード(って「超者」もゴッドバードだけど(^^;)、ボルテスVの 天空剣Vの字斬り・・・とまあ、数え上げればキリがないが、この辺は 主人公と必殺技が切り離して考えられないほど密接に結び付いている好例と いえよう。 まぁ、もっと古い話をすれば、アニメを離れて、スペシウム光線とかライダー キックとかいう話になるんだろうけど。 余談ではあるが、ある時期、巨大ロボットものの必殺技がことごとく「剣」に なってた時期があって、ちょっと私にとってはつまらなかったわけだが、 やはり主人公の差別化を図るためには、個性的な必殺技が必要なわけである。 てなわけで、結論その2は、 ってことだな。 これから、しばらくは余談。 「必殺技の個性」を語るもので、大事なものを忘れていたのである。 またアニメから離れてしまって申し訳ないので、この話をするかどうかは 迷っていたが、やっぱりこれだけは言わねばならないような気がするので、 言うのである。 そう、時代劇の偉大なる異端「必殺シリーズ」である。 「必殺技の個性」という面に関して、そして必殺技をいかに「魅せる」かに ついては、日本においてこれを超えるものは恐らく皆無であろう。 ちなみに、このシリーズにおいて必殺技の何たるかを学ぶならば、「必殺 仕事人3」「新・必殺仕置人」辺りがお勧めだ。あと「必殺からくり人・富嶽 百景殺し旅」あたりも「必殺技の個性」って面ではいいかもな。 以上、余談終わり。 全体にとりとめの無い話になってしまったが。(^^; とにかく、「必殺技」は、ドラマを盛り上げ、主人公の個性と強さを 際立たせるものであり、従っていわゆる熱血系のロボットものとか ヒーローものとかには不可欠な存在である、って意見だけ伝わっておれば よいかと。 例によって、私のつたない文章力でお伝えするには、この辺が限界らしい。 悔しいのう。(;_;) |