検索結果詳細


 『常夏(大島本)

 太政大臣の、后がねの姫君ならはしたまふなる教へは、よろづのことに通はしなだらめて、かどかどしきゆゑもつけじ、たどたどしくおぼめくこともあらじと、ぬるらかにこそ掟てたまふなれ。
 げに、さもあることなれど、人として、心にもするわざにも、立ててなびく方は方とあるものなれば、生ひ出でたまふさまあらむかし。この君の人となり、宮仕へに出だし立てたまはむ世のけしきこそ、いとゆかしけれ」

 112/212 113/212 114/212

  第一章 玉鬘の物語 養父と養女の禁忌の恋物語  [第八段 内大臣、雲井雁を訪う]

  [Index]