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『
明石(大島本)
』
[第七段 明石の娘へ懸想文]
思ふこと、かつがつ叶ひぬる心地して、涼しう思ひゐたるに、またの日の昼つ方、岡辺に御文つかはす。心恥づかしきさまなめるも、なかなか、かかるものの隈にぞ、思ひの外なることも籠もるべかめると、心づかひしたまひて、高麗の胡桃色の紙に、えならずひきつくろひて、
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第二章 明石の君の物語 明石での新生活の物語 [第七段 明石の娘へ懸想文]
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