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『
横笛(大島本)
』
[第五段 笛を源氏に預ける]
「その笛は、ここに見るべきゆゑあるものなり。かれは陽成院の御笛なり。それを故式部卿宮の、いみじきものにしたまひけるを、かの衛門督は、童よりいと異なる音を吹き出でしに感じて、かの宮の萩の宴せられける日、贈り物に取らせたまへるなり。女の心は深くもたどり知らず、しかものしたるななり」
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第三章 夕霧の物語 匂宮と薫 [第五段 笛を源氏に預ける]
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