検索結果詳細
『
横笛(大島本)
』
「しか、人の恨みとまるばかりのけしきは、何のついでにかは漏り出でけむと、みづからもえ思ひ出でずなむ。さて、今静かに、かの夢は思ひ合はせてなむ聞こゆべき。夜語らずとか、女房の伝へに言ふなり」
とのたまひて、をさをさ御いらへもなければ、うち出で聞こえてけるを、いかに思すにかと、つつましく思しけり、とぞ。
180/181
181/181
第三章 夕霧の物語 匂宮と薫 [第五段 笛を源氏に預ける]
[Index]