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 『浮舟(明融臨模本)

 石山に今日詣でさせむとて、母君の迎ふるなりけり。この人びともみな精進し、きよまはりてあるに、
 「さらば、今日は、え渡らせたまふまじきなめり。いと口惜しきこと」
 と言ふ。

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  第二章 浮舟と匂宮の物語 匂宮、薫の声をまねて浮舟の寝所に忍び込む  [第六段 右近、匂宮と浮舟の密事を隠蔽す]

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