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『少女(大島本)』
「げに、かうのたまふもことわりなれど、かけてもこの人びとの下の心なむ知りはべらざりける。げに、いと口惜しきことは、ここにこそまして嘆くべくはべれ。もろともに罪をおほせたまふは、恨めしきことになむ。
見たてまつりしより、心ことに思ひはべりて、そこに思しいたらぬことをも、すぐれたるさまにもてなさむとこそ、人知れず思ひはべれ。ものげなきほどを、心の闇に惑ひて、いそぎものせむとは思ひ寄らぬことになむ。
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第四章 内大臣家の物語 雲居雁の養育をめぐる物語
[第一段 内大臣、母大宮の養育を恨む]
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