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『行幸(大島本)』
今ぞ、かの御夢も、まことに思しあはせける。女御ばかりには、さだかなることのさまを聞こえたまうけり。
[第六段 近江の君、玉鬘を羨む]
世の人聞きに、「しばしこのこと出ださじ」と、切に籠めたまへど、口さがなきものは世の人なりけり。自然に言ひ漏らしつつ、やうやう聞こえ出で来るを、かのさがな者の君聞きて、女御の御前に、中将、少将さぶらひたまふに出で来て、
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第三章 玉鬘の物語 裳着の物語
[第六段 近江の君、玉鬘を羨む]
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