検索結果詳細


 『行幸(大島本)

 今ぞ、かの御夢も、まことに思しあはせける。女御ばかりには、さだかなることのさまを聞こえたまうけり。
 [第六段 近江の君、玉鬘を羨む]
 世の人聞きに、「しばしこのこと出ださじ」と、切に籠めたまへど、口さがなきものは世の人なりけり。自然に言ひ漏らしつつ、やうやう聞こえ出で来るを、かのさがな者の君聞きて、女御の御前に、中将、少将さぶらひたまふに出で来て、

 209/248 210/248 211/248

  第三章 玉鬘の物語 裳着の物語  [第六段 近江の君、玉鬘を羨む]

  [Index]