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『手習(大島本)』
「隔てきこゆる心は、はべらねど、あやしくて生き返りけるほどに、よろづのこと夢の世にたどられて。あらぬ世に生れたらむ人は、かかる心地やすらむ、とおぼえはべれば、今は、知るべき人世にあらむとも思ひ出でず。ひたみちにこそ、睦ましく思ひきこゆれ」
とのたまふさまも、げに、何心なくうつくしく、うち笑みてぞまもりゐたまへる。
中将は、山におはし着きて、僧都も珍しがりて、世の中の物語したまふ。その夜は泊りて、声尊き人に経など読ませて、夜一夜、遊びたまふ。禅師の君、こまかなる物語などするついでに、
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第三章 浮舟の物語 中将、浮舟に和歌を贈る
[第四段 中将、横川の僧都と語る]
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