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 『手習(大島本)

 中将は、山におはし着きて、僧都も珍しがりて、世の中の物語したまふ。その夜は泊りて、声尊き人に経など読ませて、夜一夜、遊びたまふ。禅師の君、こまかなる物語などするついでに、
 「小野に立ち寄りて、ものあはれにもありしかな。世を捨てたれど、なほさばかりの心ばせある人は、難うこそ」
 などあるついでに、

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  第三章 浮舟の物語 中将、浮舟に和歌を贈る  [第四段 中将、横川の僧都と語る]

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