検索結果詳細
『
帚木(明融臨模本)
』
とて、渡殿に、中将といひしが局したる隠れに、移ろひぬ。
さる心して、人とく静めて、御消息あれど、小君は尋ねあはず。よろづの所求め歩きて、渡殿に分け入りて、からうしてたどり来たり。いとあさましくつらし、と思ひて、
「いかにかひなしと思さむ」と、泣きぬばかり言へば、
283/302
284/302
285/302
第三章 空蝉の物語 [第四段 それから数日後]
[Index]