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 『東屋(大島本)

 [第五段 乳母、浮舟を慰める]
 恐ろしきの覚めたる心地して、汗におし浸して臥したまへり。乳母、うち扇ぎなどして、
 「かかる御住まひは、よろづにつけて、つつましう便なかりけり。かくおはしましそめて、さらに、よきことはべらじ。あな、恐ろしや。限りなき人と聞こゆとも、やすからぬ御ありさまは、いとあぢきなかるべし。

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  第四章 浮舟と匂宮の物語 浮舟、匂宮に見つかり言い寄られる  [第五段 乳母、浮舟を慰める]

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