検索結果詳細


 『夕霧(大島本)

 「よろしうおこたりたまふさまに承りしかば、思うたまへたゆみたりしほどに。夢も覚むるほどはべなるを、いとあさましうなむ」
 と聞こえたまへり。「思したりしさま、これに多くは御心も乱れにしぞかし」と思すに、さるべきとは言ひながらも、いとつらき人の御契りなれば、いらへをだにしたまはず。

 298/626 299/626 300/626

  第三章 一条御息所の物語 行き違いの不幸  [第八段 夕霧の弔問]

  [Index]