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 『夕顔(大島本)

  いづれの世にかとけて見るべき」
 「このほどまでは漂ふなるを、いづれの道に定まりて赴くらむ」と思ほしやりつつ、念誦をいとあはれにしたまふ。頭中将を見たまふにも、あいなく胸騒ぎて、かの撫子の生ひ立つありさま、聞かせまほしけれど、かことに怖ぢて、うち出でたまはず。

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  第六章 夕顔の物語(3)  [第一段 四十九日忌の法要]

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