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『浮舟(明融臨模本)』
かしこにも、かのさかしき乳母、娘の子産む所に出でたりける、帰り来にければ、心やすくもえ見ず。かくあやしき住まひを、ただかの殿のもてなしたまはむさまをゆかしく待つことにて、母君も思ひ慰めたるに、忍びたるさまながらも、近く渡してむことを思しなりにければ、いとめやすくうれしかるべきことに思ひて、やうやう人求め、童のめやすきなど迎へておこせたまふ。
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第四章 浮舟と匂宮の物語 匂宮と浮舟、橘の小島の和歌を詠み交す
[第七段 匂宮、二条院に帰邸後、病に臥す]
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