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 『初音(大島本)

 と思しけり。こまやかに、ふる年の御物語など、なつかしう聞こえたまひて、西の対へ渡りたまひぬ。
 [第四段 続いて玉鬘を訪問]
 まだいたくも住み馴れたまはぬほどよりは、けはひをかしくしなして、をかしげなる童女の姿なまめかしく、人影あまたして、御しつらひ、あるべき限りなれど、こまやかなる御調度は、いとしも調へたまはぬを、さる方にものきよげに住みなしたまへり。

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  第一章 光る源氏の物語 新春の六条院の女性たち  [第四段 続いて玉鬘を訪問]

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