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 『桐壺(明融臨模本)

 「今までとまりはべるがいと憂きを、かかる御使の蓬生の露分け入りたまふにつけても、いと恥づかしうなむ」
 とて、げにえ堪ふまじく泣いたまふ。
 「『参りては、いとど心苦しう、心肝も尽くるやうになむ』と、典侍の奏したまひしを、もの思ひたまへ知らぬ心地にも、げにこそいと忍びがたうはべりけれ」

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  第二章 父帝悲秋の物語  [第二段 靫負命婦の弔問]

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