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『明石(大島本)』
胸つとふたがりて、なかなかなる御心惑ひに、うつつの悲しきこともうち忘れ、「夢にも御応へを今すこし聞こえずなりぬること」といぶせさに、「またや見えたまふ」と、ことさらに寝入りたまへど、さらに御目も合はで、暁方になりにけり。
[第四段 明石入道の迎えの舟]
渚に小さやかなる舟寄せて、人二、三人ばかり、この旅の御宿りをさして参る。何人ならむと問へば、
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第一章 光る源氏の物語 須磨の嵐と神の導きの物語
[第四段 明石入道の迎えの舟]
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