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 『若菜下(明融臨模本)

 「かくて見たてまつるこそ、夢の心地すれ。いみじく、わが身さへ限りとおぼゆる折々のありしはや」
 と、涙を浮けてのたまへば、みづからもあはれに思して、
 「消え止まるほどやは経べきたまさかに

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  第九章 女三の宮の物語 懐妊と密通の露見  [第二段 源氏、紫の上と和歌を唱和す]

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