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 『若菜上(明融臨模本)

 陰陽師どもも、所を変へてつつしみたまふべく申しければ、他のさし離れたらむはおぼつかなしとて、かの明石の御町の中の対に渡したてまつりたまふ。こなたは、ただおほきなる対二つ、廊どもなむめぐりてありけるに、御修法の壇隙なく塗りて、いみじき験者ども集ひて、ののしる。
 母君、この時にわが御宿世も見ゆべきわざなめれば、いみじき心を尽くしたまふ。
 [第二段 大尼君、孫の女御に昔を語る]

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  第十章 明石の物語 男御子誕生  [第一段 明石女御、産期近づく]

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