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 『総角(大島本)

 「暁の霜うち払ひ鳴く千鳥
  もの思ふ人の心をや知る」
 似つかはしからぬ御代りなれど、ゆゑなからず聞こえなす。かやうのはかなしごとも、つつましげなるものから、なつかしうかひあるさまにとりなしたまふものを、「今はとて別れなば、いかなる心地せむ」と惑ひたまふ。

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  第六章 大君の物語 大君の病気と薫の看護  [第七段 阿闍梨、八の宮の夢を語る]

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