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 『夕霧(大島本)

 とのみあるを、思しけるままと、あはれに見る。
 この、昔、御中絶えのほどには、この内侍のみこそ、人知れぬものに思ひとめたまへりしか、こと改めて後は、いとたまさかに、つれなくなりまさりたまうつつ、さすがに君達はあまたになりにけり。

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  第七章 雲居雁の物語 夕霧の妻たちの物語  [第四段 藤典侍、雲居雁を慰める]

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