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 『浮舟(明融臨模本)

  この世の夢に心惑はで」
 誦経の鐘の風につけて聞こえ来るを、つくづくと聞き臥したまふ。
 「鐘の音の絶ゆる響きに音を添へて

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  第七章 浮舟の物語 浮舟、匂宮にも逢わず、母へ告別の和歌を詠み残す  [第八段 浮舟、母への告別の和歌を詠み残す]

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