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 『浮舟(明融臨模本)

 と言へば、物の枝に結ひつけて置きつ。乳母、
 「あやしく、心ばしりのするかな。も騒がし、とのたまはせたりつ。宿直人、よくさぶらへ」
 と言はするを、苦しと聞き臥したまへり。

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  第七章 浮舟の物語 浮舟、匂宮にも逢わず、母へ告別の和歌を詠み残す  [第八段 浮舟、母への告別の和歌を詠み残す]

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