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 『若菜上(明融臨模本)

 涙をえせきとめず、この夢語りを、かつは行く先頼もしく、
 「さらば、ひが心にて、わが身をさしもあるまじきさまにあくがらしたまふと、中ごろ思ひただよはれしことは、かくはかなきに頼みをかけて、心高くものしたまふなりけり」

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  第十一章 明石の物語 入道の手紙  [第五段 明石御方、手紙を見る]

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