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 『花宴(明融臨模本)

 源氏の君にも、一日、内裏にて御対面のついでに、聞こえたまひしかど、おはせねば、口惜しう、ものの栄なしと思して、御子の四位少将をたてまつりたまふ。
 「わが宿の花しなべての色ならば
  何かはさらに君を待たまし」

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  [第五段 三月二十余日、右大臣邸の藤花の宴]

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