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 『若菜上(明融臨模本)

 などのたまふついでに、「この夢語りも思し合はすることもや」と思ひて、
 「いとあやしき梵字とかいふやうなる跡にはべめれど、御覧じとどむべき節もや混じりはべるとてなむ。今はとて別れはべりにしかど、なほこそ、あはれは残りはべるものなりけれ」

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  第十二章 明石の物語 一族の宿世  [第五段 源氏の感想]

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