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 『手習(大島本)

 と泣きてのたまふ。
 「ただこの東の遣戸になむはべる。はや御覧ぜよ」
 と言へば、急ぎ行きて見るに、人も寄りつかでぞ、捨て置きたりける。いと若ううつくしげなる女の、白き綾の衣一襲、紅の袴ぞ着たる。香はいみじう香うばしくて、あてなるけはひ限りなし。

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  第一章 浮舟の物語 浮舟、入水未遂、横川僧都らに助けられる  [第四段 妹尼、若い女を介抱す]

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