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 『藤裏葉(大島本)

 「世の例にもなりぬべかりつる身を、心もてこそ、かうまでも思し許さるめれ。あはれを知りたまはぬも、さま異なるわざかな」
 と、怨みきこえたまふ。
 「少将の進み出だしつる『葦垣』の趣きは、耳とどめたまひつや。いたき主かなな。『河口の』とこそ、さしいらへまほしかりつれ」

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  第一章 夕霧の物語 雲居雁との筒井筒の恋実る  [第六段 夕霧、雲居雁の部屋を訪う]

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